筆者紹介:1913年高知県生まれ。1936年東京大学文学部卒業。京都大学名誉教授であったが、2001年11月23日87歳で逝去された。著書に「条約改正」「日本現代史Ⅰ=明治維新」「日本の軍国主義」「部落問題の研究」「日本女性史」「日本の歴史・上中下」等がある。 この論文は、1972年10月現代評論社から出版された井上清氏の著書『「尖閣」列島--釣魚諸島の史的解明』が釣魚諸島問題と沖縄の歴史との2部構成であるうち、釣魚諸島問題に関する第1部の全文であり、1996年に著者の同意を得、転載するものです(転載責任=巽良生1996-10-14)。 なお、本論文は、1996年10月10日第三書館から上記と同じ書名で再刊されました。 1 なぜ釣魚諸島問題を再論するか 2 日本政府などは故意に歴史を無視している 3 釣魚諸島は明の時代から中国領として知られている 4 清代の記録も中国領と確認している