「歴史認識」は、実は参院選の重要な争点である、というと、ピンとこないという人も多いかもしれません。景気対策や原発政策、TPPの議論などと比べると、暮らしに直結するわけでもなく、急を要するわけでもない。重要度や緊急性は他の争点に比べて格段に落ちるように思われます。各党の主張も見えにくく、活発な議論がされていないような印象を持たれるかもしれません。 しかし、過去の歴史認識でどのような立場をとるかということは、現在の日本が、明日に向かってどのような方向に進むのか、その結果、近隣諸国との関係はどうなるか、外交や安全保障の問題、また憲法改正の論議とも直接・間接的につながります。今回の参院選の隠れた争点として、もっと注目されるべきポイントであろうと我々は考えます。 歴史認識とは? 5月13日、橋下徹大阪市長が、「精神的に高ぶっている(旧日本軍の)猛者集団に(従軍慰安婦が)必要だったのは誰だって分かる」