原子力学会、国と東電に改善を要求 情報開示遅れ指摘2011年7月4日21時10分 印刷 Check 日本原子力学会は4日、東京電力福島第一原発の事故で、国や東電による事故の評価結果や、評価のもとになるデータなどの情報開示が遅れたことについて「強く遺憾で、早急な改善を求める」とする声明を発表した。声明は「開示プロセスが不透明で、国民の抱く不安に拍車をかけた。専門家による解明や提言に支障を生じさせた責任は重い」と強調している。 開示が不適切だった例として、(1)炉心の燃料が溶けて格納容器にまで漏れている可能性があるという重大な評価結果が、事故後3カ月も経ってから、国際原子力機関(IAEA)向けの報告書で初めて明かされた(2)現地対策本部などが対策拠点(オフサイトセンター)に残したデータの中には、事故当初の炉心損傷を疑わせるテルル132の測定値などが含まれていたが、公表まで2カ月以上かかった――