ファイナル公演開催中のパパタラ主宰・小池氏、ニッセイ基礎研究所・吉本氏、アップリンク・浅井鼎談【前編】 右より小池博史氏、吉本光宏氏、浅井隆 1982年から30年にわたり活動を続けてきたパフォーミングアーツ・カンパニー、パパ・タラフマラが、6月に行った解散発表に続き、ファイナル・フェスティバル「パパフェス」を開催。前回の主宰の小池博史氏へのインタビューを受けて、今回は文化政策、文化施設の運営や助成金制度に詳しいニッセイ基礎研究所の吉本光宏氏を迎え、日本の舞台芸術における問題点を探る。 文化行政を考えながら創るのではなく、過去と未来の時間軸の中で創作している(小池) 浅井隆(以下、浅井):まず吉本さんがどんなお仕事をされているのか教えてください。 吉本光宏(以下、吉本):ニッセイ基礎研究所は日本生命の作ったシンクタンクで、私はそのなかで文化政策をテーマに研究をしています。ひとつはリサーチ系の