野良猫問題があると、必ず誰かが言う有名なセリフがある。 「エサをやっている人の家に 猫ぜんぶ連れて行け!」 テレビのコメンテーターなどもよく言うから、正論だと思っている人が多い。 しかし、 野良猫問題に詳しい人は、それを言わない。 ジツゲンの可能性が極めて低いからだ。 できないことを言っても、問題は解決に向かわない。 外にいる猫は、所有者が誰かよくわからない。 野良猫もいるが、飼い猫もいるし、迷い猫もいるかもしれない。 1匹の猫に複数の所有者がいることだってある。 どの猫だって外でエサをもらって食べる。 役所にすれば、 所有者がわかれば飼い主責任を問うことができるかもしれない。 しかし、所有者でない人に「ぜんぶ連れて行け」と言える法的な根拠は何もない。 また、エサやりに、役所が勝手に所有権を与えることもできない。 エサやりにすれば、 連れていける猫はもうすでに連れて行っている。 連れていけ