中東の衛星テレビ、アルジャジーラは11日、旧ユーゴスラビアのボスニア・ヘルツェゴビナの首都サラエボを拠点に、現地語による24時間放送を始めた。旧ユーゴ諸国の視聴者らに「客観的なニュースを届ける」としている。AP通信などが伝えた。 アルジャジーラは昨年、ボスニアのテレビ局を買収し、準備を進めてきた。旧ユーゴ諸国出身の記者らが番組制作に携わり、ボスニアのほか隣国のセルビア、クロアチア、モンテネグロで通用する言葉で放送する。 1990年代の旧ユーゴ紛争以来、現地のメディアは各国の政治家によるナショナリズム宣伝の場ともなってきた。ボスニアの政治評論家はアルジャジーラの参入についてAPに「(そうした状況を変えるための)いいスタートになる」と話した。(ウィーン共同)