また久しぶりの翻訳です。色々忙しいのですが、ファイナンシャルタイムズに載ったなぜ日本がリフレ政策に乗り出したのかについてのコラムについてクルーグマンが短い文章を、この夏公開のSF映画Pacific Rimの画像をつけて書いてましたので、訳しておくことにしました。このブログのタイトルのSはSFのSなんで(笑) なお訳中の( )は訳者によるものです。 宇宙人の代役 ポール・クルーグマン 2013年5月9日 ほとんど誰もを驚かしたことに、日本が、あの日本が!、緊縮主義の教義から離れ、積極的な金融・財政政策の組み合わせを試してみるのにもっとも意欲的な先進国として浮上してきた。アベノミクスへの評価を下すのには当然まだはやいけれど、よい兆候は現れてきている。しかし、なぜこんな事になっているのか? David Pillingはファイナンシャルタイムズのコラムで2011年の津波と、中国が名目値で経済規模世
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(2013年5月8日付 英フィナンシャル・タイムズ紙) ドイツは自国のイメージに合わせて欧州経済を作り変えている。欧州最大の経済大国、支配的な債権国としての立場を利用し、ユーロ圏諸国を自国の小さなレプリカに変え、ユーロ圏全体を大きなレプリカに変えようとしている。この戦略は失敗する。 「ベルリンコンセンサス」は安定志向の政策を支持している。金融政策は中期的な物価の安定を目指すべきであり、財政政策は均衡予算と低い公的債務水準を目指すべきである。ケインズ的なマクロ経済安定化政策を思わせるものは一切容認してはならない――。これは破滅への道だ。 2000年代にドイツが歩んだ調整への道 ドイツは自国のイメージに合わせ、欧州経済を作り変えようとしているが・・・〔AFPBB News〕 このアプローチをうまく機能させるために、ドイツは対外収支の変化を利用して経済を安定させた。内需が弱い時には対外黒字を拡大
(英エコノミスト誌 2013年5月4日号) イタリアとスペインの中小企業の苦悩は、ユーロの長い物語における次の予想外の展開となる恐れがある。 ジョン・スチュワート・ミルは、お金は機械にすぎないと言った。それがなければもっと時間がかかる、物の交換のようなことを行うための道具だ。ミルトン・フリードマンはもう少し基準を引き上げた。「お金は非常に広範囲に行き渡っているため、故障すると、その他すべての機械の運転を混乱させる」と言った。 欧州では状況はもっと悪い。マネーマシンがひどく壊れているために、イタリアとスペインの経済を恐慌に陥れてしまうかもしれないのだ。 経済の屋台骨である中小企業の苦悩 問題の大きさを理解するために、まずは、ユーロ圏における中小企業の重要性について考えてみよう。米国では雇用の半分を中小企業が担っている。欧州では中小企業がはるかに大きな役割を果たしている。フランスでは中小企業が
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