昨日紹介したバーナンキのエントリに、クルーグマンが「Steeper Versus Deeper (Wonkish)」と題したエントリで反論したほか、ディーン・ベーカーも異を唱えた。 以下はベーカーの論点の概要。 金融危機が、住宅価格の低下と、住宅バブルがもたらした消費ブームの終わりを(いずれも既に進行していたが)早めたことに異論はない。 バーナンキは当時も今も気付いていないようだが、住宅バブルの崩壊後、非住宅建設にバブルが起きていた。2004年から2008年に掛けて非住宅建築物の価格は約5割上昇し、投資もGDP比率で2.5%から4.0%に増加した*1。そのバブルはリーマン破綻後に崩壊し、価格はバブル前の水準に戻り、投資もGDP比2.5%に戻った。それ以外の設備投資項目は小幅に低下したに過ぎない。従ってバーナンキの言う設備投資の急落は、落ち込みが急だったというよりは、落ち込む前の水準が高過ぎ