このコーナーでは、2014年から先端テクノロジーの研究を論文単位で記事にしているWebメディア「Seamless」(シームレス)を主宰する山下裕毅氏が執筆。新規性の高い科学論文を山下氏がピックアップし、解説する。 Twitter: @shiropen2 中国のByteDanceに所属する研究者らが発表した論文「Do LLMs Possess a Personality? Making the MBTI Test an Amazing Evaluation for Large Language Models」は、大規模言語モデル(LLM)に個性があるかを検証した研究報告である。 LLMの倫理的な懸念や幻覚の問題を解決するために、強化学習などの高度な技術が採用され、人間の価値観へ近づきつつある。このような状況において、人間に近い能力を持つLLMは、人間のような人格を持っているのか。 この疑問を