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  • 「数学的破壊兵器」キャシー・オニールが訴える不平等のメカニズム

    数学的破壊兵器」と呼ばれるアルゴリズムの問題を提起したキャシー・オニールは今、テック業界と社会が「侮辱」という概念をどのように利用しているかを明らかにしている。 by Allison Arieff2022.08.05 43 20 2008年の金融危機(リーマン・ショック)当時、金融業界で働いていたキャシー・オニールは、アルゴリズムをどれほど多くの人が信頼し、アルゴリズムがどれほど多くの損壊をもたらしたのかを目の当たりにした。オニールは金融業界に失望してテック業界に飛び込んだが、ターゲティング広告から不動産担保証券のリスク評価モデルに至るまで、人々はあらゆるアルゴリズムに対して盲目的な信仰を抱いていた。だから、彼女は業界を去った。「自分を含めて業界がやっていることが、信頼できるもとは思えなかったのです」。オニールはそう話す。 自分が「業界の共謀者であり、無自覚のツール」であるという気づきを

    「数学的破壊兵器」キャシー・オニールが訴える不平等のメカニズム
  • ブタのコラーゲンから作った「角膜」で視力が蘇った

    スウェーデンの研究チームが、ブタの皮膚から抽出したコラーゲンを使って角膜インプラントを作成し、円錐角膜によって視力を失った患者の視力回復に成功した。人間の角膜を使う場合に比べて、圧倒的な低コストで提供できるという。 by Rhiannon Williams2022.08.18 7 8 生物工学によって作られた角膜により、移植前には完全に目が見えなかった人を含む、目の不自由な人たちの視力が回復した。 8月11日に『ネイチャー・バイオテクノロジー(Nature Biotechnology)』誌に掲載された研究成果によって、移植用角膜が不足している国々において、これまでよりも低価格で視力回復を実現できるようになるかもしれない。2週間以内に移植が必要なヒトの角膜とは異なり、生物工学によって作られた角膜は最大2年間保存が可能なため、特に必要性の高い人々の元に届けやすい。 この角膜インプラントは、人間

    ブタのコラーゲンから作った「角膜」で視力が蘇った
  • 米EV減税「諸刃の剣」、米国産バッテリー優遇で供給は間に合うか?

    米上院が可決した大規模な気候変動対策の1つとして、電気自動車に対する税控除の拡大が盛り込まれた。米国製のバッテリーや国内調達した鉱物の使用を求めているが、税控除によるEVの需要拡大によって供給が追いつくかは不明だ。 by Casey Crownhart2022.08.09 1 5 米上院民主党は先週、気候対策の妥協案をまとめ上げ、「2022年インフレ抑制法案」を発表した。725ページに及ぶこの法案には、気候変動対策に向けた数千億ドルの拠出が盛り込まれており、可決成立すれば、米国は炭素排出量を2005年のピーク時から最大40%削減することが可能となる(日版注:8月7日に上院で可決され、12日には下院で採決の予定)。 法案の鍵となる気候変動対策の1つが、電気自動車(EV)の普及促進を目的としたEV減税(税控除)の適用拡大だ。 この施策により、対象となる電気自動車を新車で購入した場合、購入者は

    米EV減税「諸刃の剣」、米国産バッテリー優遇で供給は間に合うか?
  • 超音波と免疫チェックポイント阻害剤の併用、前立腺がんに有効か

    神戸大学などの研究チームは、超音波によって前立腺がんの増殖を抑制でき、超音波照射治療と免疫チェックポイント阻害薬を併用することで、免疫チェックポイント阻害薬の効果が増強されることを発見した。 現在、前立腺がんの治療法としては、ホルモン療法、化学療法、外科的手術などがある。このうち、ホルモン療法はアンドロゲン依存性前立腺がんには効果があるが、アンドロゲン非依存性前立腺がんには効果が乏しく、外科的手術では患者のQOL(Quality of Life)の低下が問題となる。一方、免疫チェックポイント阻害薬は、多くのがんの治療で使われているが、前立腺がんに対しては適用例がおよそ3%と少なく、適用した場合の治療効果も高くない。 研究チームは、細胞レベルでの超音波照射治療の効果を検証するために、前立腺がんの細胞であるTRAMP-C2細胞を培養し、超音波を照射する実験を実施した。超音波は1Hz、10Hz、

    超音波と免疫チェックポイント阻害剤の併用、前立腺がんに有効か
  • スマホアプリで不眠症改善、個人最適化したメッセージ送信

    京都大学、沖電気工業、ヘルステック研究所の研究グループは、不眠症の治療を目的としたスマートフォン向けアプリを開発し、効果を実証した。「不眠症の認知行動療法(CBT-I:Cognitive Behavioral Therapy for Insomnia)」を応用したもので、従来の類似アプリに比べて利用者の脱落を防ぐよう工夫している。 今回開発されたアプリは、利用者が受け入れやすいタイミングでショートメッセージを送信することで、望ましい行動へと導くことを狙っている。利用者個人の睡眠データ、ライフサイクルなどに合わせ て最適化された内容が自動送信される仕組みだ。 研究グループは効果を検証するため、睡眠の問題を自覚している労働者116名(介入群が60名で、対照群が56名)を集めて対照試験を実施した。試験期間は4週間で、不眠重症度質問票(ISI:Insomnia Severity Index)で症状

    スマホアプリで不眠症改善、個人最適化したメッセージ送信
  • ヒナはなぜスピーカーではなく親鳥から歌を学ぶのか?=OIST

    沖縄科学技術大学院大学(OIST)の研究チームは、キンカチョウのヒナ(幼鳥)が歌を学習するときに親子の関わりの情報を伝える神経回路を明らかにした。高次聴覚野の神経細胞が歌の音の特徴に反応するのに対し、青斑核と呼ばれる領域の神経細胞は親が歌を唄うこと自体に反応しており、キンカチョウの社会的な関わりと音声学習を結びつけるために必要な神経回路となっていることが示された。 研究チームは、脳内の注意や覚醒レベルをコントロールしているとされる青斑核と呼ばれる領域に注目し、歌を学習しているキンカチョウのヒナの青斑核と高次聴覚野の神経活動を3~4日にわたって記録した。すると、青斑核の神経細胞も高次聴覚野の神経細胞も、親が実際に唄う歌声に対して、スピーカーから歌声を流した場合よりも活発に反応。さらに、ヒナが親の歌を聴いている時に青斑核と高次聴覚野の神経回路の働きを抑制すると、ヒナはいくら親の歌を聴いても上手

    ヒナはなぜスピーカーではなく親鳥から歌を学ぶのか?=OIST
  • 脳波計に着想、「ミニ脳」を包み込むマイクロキャップ

    実験室で育てられたミニ脳の活動を測定するマイクロキャップが開発された。脳波を測定するEEGキャップに着想を得たこのデバイスによって、化学物質や薬剤が脳にどのような影響を与えるか、新たな知見が得られるかもしれない。 by Rhiannon Williams2022.08.24 1 5 この人工的に作られた人間の脳の極小モデルには、活動を測定するキャップが取り付けられている。人間の脳から発生した電気信号を、脳波(EEG)キャップで記録するのと同じ理屈だ。 このミニ脳は、オルガノイドの一種である。オルガノイドとは、人工的に作られる立体的な生細胞の塊で、研究者がその発達を観察できるように、人間の臓器の構造や機能をシミュレートしたものだ。研究者は、ウイルスや化学物質の曝露によってオルガノイドの遺伝子を改変し、未改変のオルガノイドと比較してどう変化するかを研究することが多い。 これまでは、脳オルガノイ

    脳波計に着想、「ミニ脳」を包み込むマイクロキャップ
  • 猛暑に「バテない」作物 遺伝子編集で気候変動に新たな備え

    猛暑が続くと、病害虫に対する植物の防衛機能が働かなくなることで、作物の収穫量が減ってしまう恐れがある。デューク大学の研究チームは高温下でも防衛機能が働くように植物の遺伝子を改変することで、この問題を解決しようとしている。 by Casey Crownhart2022.07.25 2 3 インドから米国中西部にかけての農業生産量の多い地域では、今年になって最高気温を更新した所があり、品の供給には良くない徴候となりそうだ。 昼も夜も暑いと干ばつ状態がひどくなるが、気温の上昇が作物に与える影響は他にもある。極端な気候になると、植物内の分子機構が働かなくなることもあり、作物ができなくなる。気候変動により、この脅威はますます高まるであろう。 主要作物であるトウモロコシ、小麦など、植物の中には温暖化によって、さらに厳しい状況に直面するかもしれないものがある。熱暑により、伝染病から身を守るための重要な

    猛暑に「バテない」作物 遺伝子編集で気候変動に新たな備え
  • なぜ挑発されると攻撃的になるのか? 筑波大などが脳内反応を解明

    他者から挑発を受けたときになぜ攻撃的な行動をとってしまうのか? 筑波大学、慶應義塾大学、東北大学の研究グループは、マウスを使った実験でその脳内メカニズムを確認した。人間の暴力性を理解することにもつながる研究成果だという。 研究グループはこれまでに、挑発によって攻撃行動が増加する仕組みとして、脳内の背側縫線核へのグルタミン酸の入力が増加することを明らかにしている。背側縫線核には、さまざまな脳領域からのグルタミン酸の入力があるが、研究グループは不快情動やストレスに関係する外側手綱核から背側縫線核への神経信号の受容に注目した。 実験では、雄マウスの縄張りの中に、別の雄マウスを入れたカゴを置き、ライバル個体が見えているのに直接攻撃できない状況を作って、社会的挑発を行った。雄マウスは縄張り性を持ち、別の雄が縄張りに入ってくると攻撃行動を示す。社会的挑発を行うと、攻撃行動の出現時間や頻度は通常の2倍近

    なぜ挑発されると攻撃的になるのか? 筑波大などが脳内反応を解明
    Seiji-Amasawa
    Seiji-Amasawa 2022/07/30
    “LHb-DRN投射ニューロンが社会的挑発によって攻撃行動が増加するときに関与していることが分かった”
  • 金持ち自慢も禁止、中国政府がライブ配信の規制強化で新規範

    収益性の高いライブ配信ビジネスは、中国の新たな検閲の波における最新のターゲットとなった。 by Zeyi Yang2022.07.14 3 3 若い中国人女性であるゼンにとって、ティックトック(TikTok)の国内版「ドウイン(Douyin​)」を1時間視聴することは、日課になっている。さまざまな動画やライブ配信の中でも、ゼンが特に気に入っているクリエイターが「弁護士ロンフェイ」だ。ロンフェイは毎日、900万人のフォロワーからの法律相談にライブで答えている。その多くは、厄介な離婚問題に女性がどうアプローチすべきかについてだ。 しかし今年5月、ロンフェイのアカウントは15日間停止されてしまった。フォロワーへのメッセージの中で彼女がほのめかしていたのは、ライブ配信中に発したある言葉がどうやらアカウント停止のきっかけになったらしいということだった。それを受けてファンは、「負のエネルギーを広げた」

    金持ち自慢も禁止、中国政府がライブ配信の規制強化で新規範
    Seiji-Amasawa
    Seiji-Amasawa 2022/07/17
    “6月22日に中国の文化当局が発表した新しい政策文書「オンライン配信者の行動規範」は、国が配信者に期待する方針を指導するためのものだ。”
  • 音や匂いを街づくりに生かす「センサリー・アーバニズム」の発想

    視覚的な情報だけでなく、聴覚や嗅覚における経験を住み良い街づくりに取り入れる「センサリー・アーバニズム」が注目されつつある。騒音や悪臭といったネガティブな要素だけでなく、ポジティブな影響を調査する研究も進められている。 by Jennifer Hattam2022.06.24 1 12 デイヴィッド・ハウズが故郷のモントリオールを思い浮かべるとき、カリヨン(組み鐘)の調和のとれた音色や、薪火で焼くベーグルの香りは付きものだ。だが、彼が地元の観光局を訪ねて、街の匂いや味、音を聞くのにおすすめの場所を尋ねても、ポカンとした顔をされるだけだった。 「観光局の職員が知っているのは見どころだけで、『聴きどころ』や『嗅ぎどころ』といったモントリオールの感覚的魅力については知らないのです」。今秋に出版予定の『The Sensory Studies Manifesto(感覚研究マニュフェスト)』の著者で、

    音や匂いを街づくりに生かす「センサリー・アーバニズム」の発想
    Seiji-Amasawa
    Seiji-Amasawa 2022/07/05
    “世界中の研究者たちは、非視覚的情報がどのように都市の特徴を形成し、住みやすさに影響を与えるかを研究している。”
  • バッタの脳を改造、人間のがんの「嗅ぎ分け」に成功

    米国の研究チームがバッタの脳を使って、「匂い」からがんを検出することに成功した。がんのスクリーニングやデバイスの開発に発展する可能性がある新研究だ。 by Jessica Hamzelou2022.06.24 51 17 改造した「バッタ」の脳を使って、人間のがんの兆候を発見する新研究が発表された。論文はまだ査読前だが、研究チームは、将来的に昆虫を使った呼気検査が、がんのスクリーニングや、同様の働きを持つ人工的なデバイスの開発に発展することを期待している。 この記事はマガジン「量子時代のコンピューティング」に収録されています。 マガジンの紹介 病気の人間の兆候を見つけるように動物を訓練するケースはこれまでにもあった。例えば犬は、飼い主の血糖値低下の兆候、がんや結核、さらには新型コロナウイルス感染症(COVID-19)を患っているかどうかも訓練によって検出できるようになる。 いずれのケースで

    バッタの脳を改造、人間のがんの「嗅ぎ分け」に成功
    Seiji-Amasawa
    Seiji-Amasawa 2022/07/05
    “研究チームは、将来的に昆虫を使った呼気検査が、がんのスクリーニングや、同様の働きを持つ人工的なデバイスの開発に発展することを期待している。”
  • 「がんが治る」フェイスブック広告はなぜなくならないか?

    メタ(フェイスブック)は医療に関する誤情報の規制ポリシーを打ち出しているが、相変わらず怪しげな広告であふれている。なぜこのような広告はなくならないのだろうか。 by Abby Ohlheiser2022.07.04 2 3 「がんで多くの人が亡くなります。しかし、希望はあります。『がんを死滅させる』ビタミンCベースの特許薬アパトン(Apatone)です。」という救いの手を差し伸べるかのような広告がある。この広告によると、アパトンの有効成分は米国品医薬品局(FDA)未承認であり、未実証の治療法であるため米国では利用できない。アパトンを利用したいなら、メキシコのクリニックを訪れる必要がある。 米国在住のフェイスブックやインスタグラムのユーザーの中で、がん治療に興味があるとメタに判断された人なら、メキシコのCHIPSA(太平洋国際病院センター)が最近掲載したこの広告や、その他20件ほどの広告を

    「がんが治る」フェイスブック広告はなぜなくならないか?
    Seiji-Amasawa
    Seiji-Amasawa 2022/07/05
    “ユーザー、医療研究者、そしてメタの広告ライブラリから得た証拠によると、メタにはセンセーショナルな健康効果を謳った広告があふれており、同社はそこから直接利益を得ていることがわかる”
  • VR空間で「第3・4の腕」の身体化に成功、東大など

    東京大学、慶應義塾大学、豊橋技術科学大学の共同研究チームは、実質現実(VR)空間において、足先の動きと連動する余剰肢ロボットアームを開発し、身体化する実験に成功した。被験者は同アームを装用後、自身の身体のように知覚することが可能になったとしており、余剰肢ロボットシステムに対する「身体化」を説明する世界初の試みになるという。 研究チームが開発した余剰肢ロボットシステムは、VR空間で一人称視点の視覚情報を提示するヘッドマウントディスプレイと、装用者の動きを検知するトラッカー、VR空間において余剰肢ロボットアームでボールを触った際に足先に反応が返される触覚提示デバイスで構成される。頭部・腰・右手・左手・右足・左足の6カ所に取り付けたセンサーにより装用者の動きを捉え、VR空間内のアバターの全身運動とロボットアームの関節角度に変換する仕組みだ。 実験には健常者16人が参加し、余剰肢ロボットアームで

    VR空間で「第3・4の腕」の身体化に成功、東大など
  • 桁外れの中国トップ・インフルエンサー、一夜にして転落

    ネット通販で一度に数十億ドル相当を売り上げることもある中国のトップ・インフルエンサーが突然、活動を停止した。消費行動に絶大な影響力を持つインフルエンサーの勢力図が変わりつつある。 by Zeyi Yang2022.06.14 5 3 中国で最も影響力のある3人のインフルエンサーが、これほど早く転落するとは、誰にも予想できなかった。 6月3日、6000万人以上のフォロワーを抱えるライブストリーマーのリー・ジャチー(通称オースティン・リー、30歳)は、アリババ傘下のECプラットフォーム「タオバオ(淘宝)」でライブ配信をしていた。だが、戦車の形をしたアイスクリームが画面に映った直後に突然、配信が遮断された。リーは「技術的な問題」によるものだと後に投稿したが、大半の人は、天安門事件が起きた6月4日を暗示するという政府の検閲に引っかかったと考えている。リーは逮捕される様子もなく、アカウントはまだ有効

    桁外れの中国トップ・インフルエンサー、一夜にして転落
  • 特別寄稿:なぜ今、AIのための「合成データ」が必要なのか?

    現在の人工知能技術の主流である深層学習では、膨大な学習データが必要不可欠である。現実世界に足りないデータを補うために、「合成データ」という考えが浸透しつつある。 by Yukio Andoh2022.06.16 2 21 人工知能AI)の研究と活用において、機械学習・深層学習は1つの大きなブレークスルーであった。機械学習を実践するためには大量のデータセットを用意し、実用的な精度を得るためには何度も機械学習を繰り返す必要があった。 機械学習には膨大なデータが必要 これら、必要とする機械学習のために膨大なデータを準備するのはコスト的にも時間的にも簡単なことではない。大学の研究機関やAI開発企業が研究用途に公開している顔や動物、物、風景といったデータセットを基に多くのAI研究が進められてきた。自分たちの研究目的に大量のデータを準備できる企業や研究機関の場合でも、データ量やデータの偏り、データ評

    特別寄稿:なぜ今、AIのための「合成データ」が必要なのか?
  • 世界初、ヒト由来の培養皮膚で覆った指型ロボットを開発=東大

    東京大学の研究チームは、ヒトの皮膚細胞由来の培養皮膚で覆った指型ロボットを世界で初めて開発した。従来、ヒューマノイドなどのロボットは人間らしく柔らかい皮膚を再現するためにシリコンゴムで被覆していたが、シリコンゴムには自己修復能力がないため、裂傷などの修復に手間とコストがかかっていた。培養皮膚では、傷が付いてもコラーゲンシートを傷口に貼ることで真皮細胞が移動し、傷を自己修復できる。 研究チームは、指型ロボットを真皮組織で覆い、ゲル化させることで真皮組織を収縮させ、ロボットをピッタリと被覆する培養真皮を形成。さらに培養真皮の表面全体に表皮細胞を播種し、培養を進めることで表皮層を形成した。完成したロボットは培養皮膚を壊すことなく関節を動かすことが可能で、皮膚表面には撥水性のある表皮層が形成されていることを確認した。 研究成果は6月9日、「マター(Matter)」誌にオンライン掲載された。今回の研

    世界初、ヒト由来の培養皮膚で覆った指型ロボットを開発=東大
    Seiji-Amasawa
    Seiji-Amasawa 2022/06/11
    “培養皮膚では、傷が付いてもコラーゲンシートを傷口に貼ることで真皮細胞が移動し、傷を自己修復できる。”
  • TikTok「認知症」動画、シェアレンティングと似て非なる問題点

    ティックトック(TikTok)の「#Dementia(認知症)」というハッシュタグは20億回も再生されている。人の同意なく記録された動画は、親が子どもをコンテンツ化してネット上で公開「シェアレンティング」とも似ているが、個人の尊厳に関わる重大な問題点を提起するものだ。 by Abby Ohlheiser2022.06.02 3 6 認知症と診断されると、すぐに世間の目が変わることがある。また、その烙印は広範囲に及ぶものだ。認知症の人の家族や友人も、自分たちが世間から隔離されているように感じるかもしれない。 インターネットはその最たるものだ。インターネットは、認知症と共に生きる現実をより可視化するのに役立つ。中には、同じような経験をしている人たちとつながれる唯一の場が、インターネットだという人もいる。 しかし、インターネットが常に良い場所だとは限らない。ティックトック(TikTok)の「#

    TikTok「認知症」動画、シェアレンティングと似て非なる問題点
    Seiji-Amasawa
    Seiji-Amasawa 2022/06/11
    めちゃくちゃ重要な論点が豊富で、いろいろと考え込んでしまった。つまり、とても良い記事だった。
  • メタ、「GPT-3並み」の大規模言語モデルを研究者向けに無償提供

    メタ(旧フェイスブック)AIラボは、自社開発した大規模言語モデル「OPT」を研究者向けに無償で提供を開始した。オープンAIの「GPT-3」と同じパラメーター数を持つ。同モデルの構築方法や訓練方法の詳細も公開しており、巨大テック企業の取り組みとしては異例だ。 by Will Douglas Heaven2022.05.09 56 11 メタ(旧フェイスブック)AIラボは、オープンAIOpenAI)の先駆的なニューラル・ネットワーク「GPT-3」の驚くべき能力と有害な欠陥の両方を継承する新しい大規模言語モデル「OPT(Open Pretrained Transformer)」を作成し、研究者向けに提供を開始した。同モデルの構築方法や訓練方法の詳細も公開する。巨大テック企業の取り組みとしては異例のことだ。 「自社の研究を他者が精査できることは、研究にとって重要なことだと強く思っています。他の研

    メタ、「GPT-3並み」の大規模言語モデルを研究者向けに無償提供
  • グーグルにはびこる「浮気監視」アプリ広告、規約違反でも消えず

    他人の位置情報や通話、プライベートメッセージなどを密かに監視するために設計されたストーカーウェア(スパイウェア)の広告が、グーグルの検索結果に表示されている。グーグルはポリシーで禁止しているにもかかわらず、いまだ排除されてない。 by Rhiannon Williams2022.05.13 1 0 グーグル検索をすると、交際相手や配偶者をリアルタイムで監視するストーカーウェアの広告が表示される。グーグルが禁止しているにもかかわらずだ。 モバイル・セキュリティ企業のチェルト・ソフトウェア(Certo Software)が調査し、MITテクノロジーレビューが確認したところによると、や恋人などパートナーの追跡に関連するグーグルの検索を実行すると、他人を監視することを明確に提案するソフトウェアやサービスの広告がよく表示される。 ストーカーウェアは、スパイウェアとも呼ばれ、他人の位置情報、通話、プ

    グーグルにはびこる「浮気監視」アプリ広告、規約違反でも消えず