“ペンギン・ハンティング”の合間に南極海の氷上で一休みするヒョウアザラシ。 (Photograph by Paul Nicklen National Geographic) 温暖化が進行している最中なのに、南極海では氷の量が増加している。科学者たちはこの矛盾を追求してきたが、やっとその理由が解き明かされたようだ。最新研究によると、まもなく逆転現象は解消して南極でも氷が溶け始める可能性があるという。 研究チームのリーダーで、アメリカのジョージア州アトランタにあるジョージア工科大学のリュー・ジーピン氏は、次のように話す。「過去30年間の衛星データによると、北極海で氷が減少する一方、南極海の氷はなぜか拡大を続けている。このパラドックスの理由を提示することができたと思う」。 今回の最新研究は、1950〜2009年の海面温度と降雪量の観測データを組み込んだ気候モデルに基づいている。分析の結果、2