気功療法のセミナー企画会社「アースハート」(福岡市東区)が、病気や痛みを和らげる「ハンド・パワー」の習得費名目で高額の受講料を違法に集めているとして、福岡、佐賀両県の弁護士14人が被害対策弁護団(大神周一団長)を発足させた。 すでに受講料返還などを求める2件の訴訟を福岡地裁に起こし、うち1件の第1回口頭弁論が23日午後に行われた。同社側は答弁書で「実験データから(効果は)客観的に検証できている」と反論し、請求棄却を求めた。 弁護団によると、原告は東京都内の20歳代女性と福岡県内の40歳代女性。それぞれ約90万円の損害賠償を求めて昨年12月に提訴した。 訴状などによると、都内の女性は2008年6月、同社の会員に誘われて講演会に参加。ハンド・パワーという手かざしの「光の作用」で病気が治ったとする複数の会員を紹介され、「パワーを伝授する」と勧誘された。女性は同8月、受講料など約70万円を払った。