国連教育科学文化機関(本部・パリ、ユネスコ)は5日、今月中旬で沈没100年となる豪華客船タイタニックについて、沈没船や海底遺跡を守る水中文化遺産保護条約の対象になると発表した。略奪行為などに歯止めをかける措置だ。 この条約は、原則として水中に100年以上ある沈没船や遺跡などが対象で、2009年1月に発効した。タイタニックは北大西洋の公海で沈んだため、どの国も管轄権を持っていない。 ユネスコによると、条約の加盟国は今後、破壊、略奪、売却などを禁止し、船体に残る遺体の尊厳を守るため、あらゆる措置を講じることができるという。ただし、日本や米国、英国などは条約を批准していない。(パリ=稲田信司) 関連記事タイタニックのメニュー、1千万円で落札 最後の昼食(4/3)