(2020年12月4日更新) 社会階層が上か下か、そして文化的素養と経済資本のどちらが多いかによって趣味は変わる - そんな、多くの人々が持っているであろう感覚を社会学的調査により実証した本があると聞き、読んでみました。フランスの社会学者ピエール・ブルデューの「ディスタンクシオン」です。 ただ、文章が非常に難解だったので、同書日本語版の翻訳者・石井洋二郎さんが書いた解説書「差異と欲望」も併読しました。こちらはわかりやすく、理解への大きな助けになりました。 また、NHKでも、2020年12月の「100分de名著」でこの本が取り上げられます。解説は小説も書く社会学者・岸政彦さん。こちらはさらにわかりやすく、現代の読者に向けた地に足の着いた丁寧な内容です。大いに参考にさせていただきました。 リンク まずは本書「ディスタンクシオン」で述べられている基本的な考えを整理します。 資本には2種類ある こ
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