「この調査、もっと良くすることできませんか?」、「〇〇の効果を知りたいんですけど、この調査からどうすればわかりますか?」といった相談をよく受ける。 大学では政策評価教育研究センターに所属しており、調査やデータ分析に関する相談は大歓迎だ。官公庁、自治体、団体、民間企業を問わず、ぜひ力になりたいと思っている。しかし、冒頭のような相談はなかなかやっかいだ。調査内容がほぼ固まった、ないしは調査が既にスタートしてしまった段階でできることは、ほとんど無いからだ。 「設計ミス」のある調査からは何も学べない よくあるパターンのひとつは、調査が終了してからの「〇〇の効果を知るにはどういう分析をすればいいですか」という相談だ。データ分析によって、何かの政策・介入効果を知ることができるかどうかは、調査設計によって決まる。調査設計に失敗していれば、どんなに洗練された統計手法や、高度なAI・機械学習を適用しても、政