「民主主義って何だ」 昨年夏、安全保障法制に反対し、国会周辺を埋めたデモで繰り返し叫ばれた。中心となったのは大学生らでつくる団体「SEALDs(シールズ)」だった。「何だ」の問い掛けに、「これだ」と応じる。 「こうして声を上げる私たち自身が民主主義の中心だ。主権者だ」との思いを込めたのだという。 一方、安倍晋三首相は、法案採決前に「決めるべき時には決めていく。これが民主主義だ」と語った。 安全保障関連法は数の力による強行採決で成立した。特に参院特別委員会の採決時は委員長周辺で怒号が飛び交う混乱状態だった。議事録には「議場騒然、聴取不能」とだけ記され、発言は記録されていない。 実質11本の複雑な法案で「説明不足」とする国民は多かった。日本の安全保障政策の転換となる内容だが、熟議とは程遠い国会だった。 戦後70年の節目に、民主主義は無残な姿をさらしたといえる。 ※下記リンクより、一部抜粋。続き