10月に経営統合したKADOKAWA・DWANGOの川上量生(のぶお)会長(46)が、朝日新聞の取材に応じた。本が売れなくなった理由を「コピーされやすいことだ」と指摘し、違法コピーを防ぐため、書籍を未完のまま更新しながら「定額制」で読めるサービスの開発などに取り組む考えを示した。新サービス「ニコキャス」も近く始める。 川上会長は、動画投稿サイト「ニコニコ動画(ニコ動)」で知られるドワンゴの創業者。「ネットでは文字や音楽などが違法コピーされ、価値のあるコンテンツにお金が支払われにくくなっている」と指摘する。 また、「アマゾンなどのネット通販が、書籍などの価格を押し下げている」とも語り、制作者に利益が還元されなくなっていけば「市場がしぼんでいく」との危機感を示した。