7月からの商業捕鯨再開まで1ヵ月を切った。 昨年末、日本政府が商業捕鯨再開を決めたことは、国際機関の国際捕鯨委員会(IWC)からの脱退をともなうものであっただけに、国内外で大きく報道された。一方で、イギリスやオーストラリアなど反捕鯨国からの厳しい批判が予想されたが、日本政府の事前の根回しにより、国際的批判は予想よりはるかに低調なものとなったことはあまり知られていない。 これまでの調査捕鯨の時代は終わる。水産庁は新たな枠組み作りを進めている。 30年越しの悲願、だが… 日本は1982年の国際捕鯨委員会(IWC)の一時禁止決定を受け、88年以降、商業捕鯨を中断した。それからは、捕鯨再開のための生息数調査など、科学的データ収集のための調査捕鯨を約30年にわたり続けていた。 昨年9月にブラジルで開かれた総会で、日本政府代表団はIWC脱退を示唆。そして日本政府が昨年末に脱退へ踏み切った流れは、現代ビ