ユーロ圏は、首脳会議が慌ただしく開催された1週間を経て、またもや、ギリシャの破綻を食い止めるという、うんざりするほどおなじみの局面に立たされている。現行のギリシャ救済プログラムが期限切れとなる6月30日までに合意を成立させるべく努力が続き、その最新の試みとして、6月25日にはブリュッセルで再びユーロ圏財務相会合が開かれた。 本誌(英エコノミスト)が印刷に回された時点で、その結果を予測するのは難しかった*1。 だが、どのような合意が成立したとしても、ギリシャの切迫した要求に対処するものにしかならないことは、火を見るより明らかだ。 ギリシャと債権者は、基本的な考え方が大きく異なるにもかかわらず、単一通貨という「死の抱擁」のせいで互いに身動きが取れなくなっている。それもユーロ圏のGDP(域内総生産)の3%にあたる負債を抱えている国を巡って、こんな大変な状況になっているのだ。 救済を巡る協議は、果