アル・ジャジーラ・イングリッシュとの違い 果たしてNHK Worldはアジア地域で起きるあれこれのイベントを世界へ伝える主たるソースとなり得るかとの問いに、遺憾ながら否と応じるよりない。 アル・ジャジーラ・イングリッシュのしたことは、よい範例となる。 始まったのは、2006年11月。アラビア語放送とは独立の編成部門とし、CNNやBBCから、単にアンカーキャスターやプレゼンター、記者に留まらず、プロデューサー、リサーチャーまでごっそり引き抜いた。それが証拠に、クアラルンプールに彼らが置いたアジア取材の拠点からかかってくる電話は、いつも典型的な英国アクセントの英語である。 このようなことをしてこそ磨かれるニュース・センスは、NHKには望めない。この場合のセンスとは、どんなストーリーをいつどう打ち出せば、英国や米国、シンガポールや香港で視聴率を取れるかに関する感覚である。それは英国人や米国人、シ