IMF(国際通貨基金)によれば、世界の外貨準備における円の比率は2000年3月末時点で6.3%だった。それが、2008年3月末には3.1%へと半減した。世界の名目GDP(国内総生産)に占める日本の割合は9%前後である。経済規模に比して円の存在感は妙に低くなっている。 それは、基本的に円の低金利が海外通貨当局に嫌気されているのだと思われるが、それに加え、経済面での中長期的な戦略性において日本に魅力が感じられない面も影響しているだろう。 ドルの状況はどうだろうか。2008年3月末時点で外貨準備に占めるドルの比率は63%。ピークの2001年6月より10ポイント下がっている。 昨年夏のサブプライムローン(信用力の低い個人向け住宅融資)問題以降、米金融システムは危機的な状況に陥っている。それが契機となって、ドルの基軸通貨の地位が揺らいでいるのではないか、という声が多く聞かれる。果たしてどうなのだろう