【ソウル=中川孝之】北朝鮮の国営テレビとラジオは19日正午から特別放送を行い、金正日(キムジョンイル)総書記(69)が17日に死去したと報じた。金総書記は2008年8月に脳卒中で倒れたが回復し、今月に入っても軍部隊を現地指導するなど、精力的な活動を北朝鮮メディアが伝えていた。 北朝鮮では金総書記の健康不安を受け、三男の正恩氏(28)を昨年9月の朝鮮労働党代表者会で、党中央軍事委員会副委員長に選出。朝鮮人民軍大将の称号も付与し、後継者として確定していた。 ただ、金総書記の義兄、張成沢(チャンソンテク)党行政部長らが後見役として支えるものの、経験不足は否めず、北朝鮮国内の混乱も予想される。