ファイル交換ソフトを通じて不法に映画や音楽、ゲームなどを入手しているネットユーザーに対し、著作権法違反を指摘して違約金の振り込みを要求する新手のワンクリック詐欺が横行している。不法行為に対するユーザーの後ろめたさにつけ込んで詐欺を行うとは、上には上がいるものだ。 今月26日、「Winny(ウィニー)」や「Share(シェア)」などのファイル交換ソフト上に流通するファイルの一部に、ウイルスが仕込まれていることが分かった。ダウンロードの際、悪意あるプログラムをインストールするソフト(インストーラー)が起動し、個人情報の入力を求める専用サイトへ誘導。登録すると、いきなり「著作権法違反につき和解案として1500円を支払わないと裁判を起こす」といった脅迫メールが送られてくるのだ。 ワンクリック詐欺の金額にしてはあまりにも少額だが、全国に200万人ともいわれるファイル交換ソフトのユーザー数を考えれ
■ Winny事件を振り返る Winny作者事件の控訴審判決公判が明日となった。一審判決から3年弱が経過したが、私のWinnyに対する考え方は変わっていない。当時の考えは以下の通りである。明日の判決を受けて、今度はどんな世論が展開されるだろうか。*1 Winnyの問題で作者を罪に問おうとしたことが社会に残した禍根, 2006年12月12日の日記 Winny作者が著作権法違反幇助の罪に問われている裁判の地裁判決がいよいよ明日出るわけだが、有罪になるにせよ無罪になるにせよ、そのこととは別に、独立事象として、Winnyネットワーク(および同様のもの)がこのまま社会に存在し続けることの有害性についての理解、今後のあり方の議論を進めるべきである。(略) これまでに書いてきた通り、Winnyは、従来のファイル交換ソフトと異なり、利用者達が意図しなくても、多くの人が流通し続ける事態は非倫理的だと思うよう
2009年10月08日12:30 カテゴリNewsCode #news - Justice is done! - Winny二審は逆転無罪 台風の風に起こされてみたら、素晴らしいニュースが。 livedoor ニュース - [ウィニー]2審は逆転無罪 著作権侵害ほう助認めず ファイル共有ソフト「Winny(ウィニー)」を開発・公開し、インターネット上で映画などの違法コピーを助長したとして、著作権法違反のほう助罪に問われた元東京大助手、金子勇被告(39)に対し、大阪高裁は8日、罰金150万円(求刑・懲役1年)とした1審・京都地裁判決(06年12月)を破棄し、無罪を言い渡した。小倉正三裁判長は「悪用される可能性を認識しているだけではほう助罪には足りず、専ら著作権侵害に使わせるよう提供したとは認められない」と述べた。 これは金子さんの勝利に留まらない。この国でソフトウェアを書く人すべてのための勝
■ ドワンゴ勉強会でお話ししたこと 8月28日の夕刻、ドワンゴ主催の「技術勉強会」にお招き頂き、少しお話をしてきた。テーマは「P2Pネットワーク」。もしもニコニコ動画をP2P方式で配信する(回線コスト軽減のため)としたらというテーマが暗に想定されているようだったので、それに沿ってお話しした。講演者は他に、金子勇氏と、NTTの亀井聡氏、P2P型掲示板「新月」の開発者でドワンゴ社研究開発部の福冨諭氏ほか。 私からお話ししたのは主に以下の2点。 そもそもなぜP2Pにするのか。手段が目的になってしまってはいけない。 利用者のプライバシーを確保する設計の必要性と可能性。 1点目は、以前からあちこちで話してきたことで、そもそも「P2P」とは何かというときに、peer-to-peer方式のネットワークという元来の意味に立ち返れば、decentralizedな構成にできて、ad hocに構成できるといった
先月、「ファイル共有ソフトを悪用した著作権侵害対策協議会」なる団体が、活動を開始した。頭文字から、CCIFと呼ぶ。 http://internet.watch.impress.co.jp/docs/news/20090817_309042.html Winnyのネットワークを監視し、ダウンロードされているファイルを調べ、それがアップロードされると著作権侵害となる可能性のある人物に対し、ISP経由で警告を始めているそうだ。現在まだ、著作権法は違法なアップロードのみ禁じ、私的使用目的でのダウンロードは違法でないので、違法なアップロードに加担させられる可能性を根拠に、ISP経由の警告にとどめているようだ。 しかし、来年1月1日から施行される改正著作権法では、違法なインターネット配信による音楽・映像を違法と知りながらダウンロードすることが、私的使用目的であっても権利侵害となる。いわゆる、ダウンロー
■ ダウンロード違法化反対家の知られるべき実像 あるきっかけで、あるダウンロード違法化反対家の人の、自宅のものと思われるIPアドレスを知ってしまった。知ることができたのは、2007年と2008年のいくつかのある日におけるIPアドレスである。そのIPアドレスを手元のWinnyノード観測システムの接続ログと突き合わせてみたところ、5回の日時において、WinnyノードのIPアドレスとして観測されていたのを見つけた。 それらのIPアドレスがソースとなっていたキーを抽出し、16日の日記の方法で視覚化したところ、図1のとおりとなった。 他の区間でどうだったかを調べたいところだが、2007年の部分と2008年の部分では、ISPが異なっており、ポート番号も「4857」と「3857」という具合*1に違っていた。 一般的に個人宅に割り当てられるIPアドレスは時々変化しており、それを追跡することは通常、簡単でな
Winnyで情報漏えい、ネットに流出したらもう手遅れ?:会社に潜む情報セキュリティの落とし穴(1/3 ページ) Winnyなどのファイル共有ソフトのネットワークに重要情報が流出した場合に、企業が優先すべき行動や、流出した情報を不用意に拡散させないための方法とは何だろうか。 わたしは仕事柄、これまでに多数の情報漏えい事件を観察してきましたが、「知らないと対策は打てない」という基本的なことが極めて重要だと強く感じています。世間には、情報漏えいを防ぐ対策や専用ツール、USBメモリの管理方法といった情報が山のようにありますが、実際に発生した場合に最初にすべき行動についての情報はほとんどありません。P2Pへの対策や漏えい後における対策について、実際にわたしが日々行っている内容から紹介します。 Winny事件が起きたある会社の出来事 A 「いったい誰がやったんだ!」 B 「総務部のS君のようです」 A
概要 「Winny特別調査員」(© NetAgent Co., Ltd.) プログラム本体。 http://www.netagent.co.jp/winny_check.html 動作内容 動作の流れはおおよそ以下の通り。 P2P ファイル共有プログラム、および、いわゆる「キンタマ」系騙しファイルの 最終使用時刻を、以下のいずれかの情報源より検出する。 レジストリ HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Explorer\UserAssist 以下に格納される、ファイルの使用履歴。 %windir%\Prefetch ディレクトリ下に保存される Prefetch ファイル (*.pf ファイル) の、最終更新日時。 検出結果の情報をまとめて、以下のような URL を生成する。 (検出結果を通知する CGI の
匿名性の高いP2Pファイル交換ソフト「Perfect Dark」が人気を高めているようだ。ネットエージェントの調査によると、国内の1日当たりの平均ユーザー数は3万5000人。「Winny」や「Share」ネットワークで流通したファイルが、Perfect Darkに“輸出”されることも多いという。 Perfect Darkは、「会長」と名乗る人物が開発したソフト。WinnyやShareと異なり、ファイル情報にファイル所有者のIPアドレスが含まれていないため、ファイル所有者が分かりづらい仕組みだ。通信はRSAやAESなどで暗号化されており、ファイルの内容も調査しにくいという。 ネットエージェントは、アップロードされたファイル所有者のIPアドレスや、ファイル名、ファイルサイズ、ファイルをキャッシュに変換した日付などが分かるクローラーを開発し、ネットワークの調査・記録を開始した。ゴールデンウィーク
04年にWinny開発者・金子勇氏を著作権侵害行為を 幇助した容疑で逮捕した京都府警。金子氏は現在も 係争中だ。 WinnyやShareなど、ファイル共有ソフトを介したデータの流出が止まらない。私生活を撮影したプライベート画像や、住所、氏名などの個人情報、さらには企業の顧客名簿、未公表の企画書、取引先の一覧リストなど、ネット上に一度流出したデータは瞬く間に拡散し、世界中のパソコンやサーバーに保存されることになる。これらの流出データを完全に消去することは、事実上不可能だ。 巨大掲示板「2ちゃんねる」では、こうした流出騒ぎを「つこうた」と呼ぶ。2005年にWinnyを通じて個人情報を流出させた滋賀県草津市の市議がマスコミの取材に対し「息子に聞いたら『Winnyをつこうた』と言っていた」と応えたのがその語源だ。この市議の例を出すまでもなく、データを流出させたユーザーは「2ちゃんねる」などの掲示板
国産のP2P型ファイル共有ソフト「Winny」の開発者である金子勇氏は現在、コンテンツ配信ビジネスを手がけるドリームボートの技術顧問として、新たなP2Pソリューション「SkeedCast」の開発を行っている。金子氏は2月27日、ライブドアが技術者らを対象に開催した「第1回ライブドアテクニカルセミナー」においてSkeedCastとWinnyの違いなどを解説した。 Winny2に近づくP2Pソリューション 金子氏は冒頭、「教科書的に」(同氏)P2P型のファイル共有ソフトを分類、紹介した。第1世代としてデータ転送だけをP2Pで行う「ハイブリッド型P2P」のNapster(1999年)、第2世代としてそれまで技術的に難しかったという検索機構などもすべてP2Pにした「ピュア型P2P」のGnutella(2000年)。その上で同氏が開発したWinny(02年)は、ファイル直接ではなくではなくキャッシュ
神奈川県授業料徴収システムに係る個人情報約11万人分が流出した件に関連して、本日2月9日(月)、国に対して情報セキュリティ関連法の整備について要望を行ってまいりましたので、お知らせします。 本年1月の約11万人分の個人情報流出に先立つ、昨年11月の約2,000件の個人情報流出の確認からこれまで、県として生徒や保護者への対応をはじめ、再発防止策の検討とともに被害拡大の防止に向け、情報流出を防ぐための技術的な対策及び法的な対策について検討をしてまいりました。 しかしながら、被害拡大の防止については、インターネット上に意図的に個人情報等を流出させる行為を規制する法律が十分でないため、現状では、県としての対応に限界があります。 このため、個人情報等の意図的な流出を規制できるような措置について、去る1月19日に総務大臣宛てに「地方公共団体が保有する個人情報等の保護について」、法規制に言及しない要望を
この度、弊社にてテクニカルセミナーを開催することになりましたので、 そのご案内をさせていただきます。 一昨年2007年4月、弊社メディア事業部とネットワーク事業部を統合した新たなインターネットサービス事業社「株式会社ライブドア」の発足を機に、 各事業部技術担当の責任者によって「ライブドア技術部会」を編制しました。 ここでは事業部間でクロスオーバする技術的問題、課題を解決していくだけではなく、様々な技術的調査、検証、開発を推進してまいりました。 IT企業において「技術」はサービスや製品の信頼性、品質の根幹であり、自社の持つ技術を正確に社外へ発信する事で、ユーザやお客様とより一層の 信頼関係を築き、また社外技術者との交流によって、相互に技術レベルの向上を図る事が可能であると考えます。 そこで、この度、ライブドア技術部会の主催によりテクニカルセミナーを開催することとなりました。 セミナーでは、ポ
更新: 2024年3月8日15時10分頃 「続: Winny研究者がなぜウィルスによる情報漏洩の責任を問われうるか (d.hatena.ne.jp)」という話があるようですが、情報セキュリティ早期警戒パートナーシップに関する部分について少しメモしておきます。 通常であれば、IPAがガイドラインにて提示し報告を受け付ける脆弱性情報は、アプリケーション等の作者等に連絡され、相応の対応期間を経て対応が為されない場合は公開される。 「情報セキュリティ早期警戒パートナーシップガイドライン」では、取扱開始から45日後を公表の目安としています。では、45日を過ぎても修正されなかったらどうなるのでしょうか。普通に考えると「当然公開されるよね?」と思えるのですが、実はガイドラインにはその点は明記されていないのですね。 では、実際の運用ではどうなっているのかというと、期間が過ぎたので公開されたという例は見たこ
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