ブックマーク / bijutsutecho.com (23)

  • 草間彌生美術館で「さあ、今、我が人生の最大の出発にきた」がスタート。初期作品を中心に紹介

    草間彌生美術館で「さあ、今、我が人生の最大の出発にきた」がスタート。初期作品を中心に紹介2017年10月に東京・新宿区に開館した草間彌生美術館で、2回目となる展覧会「さあ、今、我が人生の最大の出発にきた」が4月1日に開幕した。展の見どころをレポートでお届けする。 展示風景より 草間彌生美術館は2017年10月に東京・新宿区に開館した草間彌生の私設美術館。同館は草間彌生の作品と関係資料の展示を通じて、草間芸術の普及振興を図るもので、開館記念展「創造は孤高の営みだ、愛こそはまさに芸術への近づき」では、大型の絵画連作「わが永遠の魂」シリーズをはじめ、連作モノクロドローイングシリーズ「愛はとこしえ」などが展示された。 草間彌生美術館 2回目の展覧会となる「さあ、今、我が人生の最大の出発にきた」では、草間彌生の創作活動の出発点となる1950年代に故郷の松などで描いたドローイングや水彩作品を、前期

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  • クリムト、シーレからヴァーグナーまで。ウィーン世紀末美術の全盛期から100年、待望の展覧会が2019年開催へ

    クリムト、シーレからヴァーグナーまで。ウィーン世紀末美術の全盛期から100年、待望の展覧会が2019年開催へウィーン世紀末美術を牽引した、画家のグスタフ・クリムトやエゴン・シーレらが1918年に亡くなってから100年。今年、ウィーンでは世紀末美術の展覧会が相次いでいるが、来年は日でもこの時代に焦点を当てた展覧会「ウィーン・モダン クリムト、シーレ 世紀末への道」が開催されることが発表された。 1918年は、ウィーンにおいて画家のグスタフ・クリムトやエゴン・シーレ、建築家のオットー・ヴァーグナー、デザイナーのコロマン・モーザーといったウィーン世紀末美術を代表する芸術家たちが亡くなった年だ。 それから100年が経った今、ウィーン世紀末美術の展覧会「ウィーン・モダン クリムト、シーレ 世紀末への道」が、2019年に国立新美術館と国立国際美術館にて開催されることが発表された。ウィーン世紀末美術は

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  • 「幻の作家」岡上淑子の全貌に迫る。高知県立美術館で回顧展が開催

    「幻の作家」岡上淑子の全貌に迫る。高知県立美術館で回顧展が開催洋雑誌を用いて幻想的で優雅なコラージュ作品をつくり出した岡上淑子。国内現存分を展観する回顧展が作家ゆかりの高知県立美術館で開催される。会期は2018年1月20日~3月25日。 岡上淑子 はるかな旅 1953  紙・コラージュ 高知県立美術館蔵 1950~56年のわずか7年ほどの間に約140点のコラージュ作品を制作し、美術界から姿を消した岡上淑子(おかのうえ・としこ)。幻の作家と言われる岡上の回顧展が、出生地である高知・高知県立美術館で開催される。 岡上淑子 招待 1955 紙・コラージュ 高知県立美術館蔵 岡上は1928年高知市生まれ。50年に文化学院デザイン科に入学し、この頃から洋雑誌の写真を用いたコラージュ作品の制作を始める。美術評論家・瀧口修造によって見い出され、複数の展覧会に出品するなど活動したが、結婚を機に美術界から姿

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  • ポンピドゥー・センターはなぜ日本建築史に注目するのか。「ジャパン・ネス」展キュレーターに聞く

    ポンピドゥー・センターはなぜ日建築史に注目するのか。「ジャパン・ネス」展キュレーターに聞く坂茂が設計したことでも知られるポンピドゥー・センターの分館、ポンピドゥー・センター・メッス。ここで現在、日の建築に焦点を当てた展覧会「ジャパン-ネス Japan-ness 1945年以降の日の建築と都市計画」展が開催されている。なぜいま、ポンピドゥー・センターはこの展覧会を開いたのか? その経緯を同展キュレーターのフレデリック・ミゲルーに聞いた。 文=村上華子 ポンピドゥー・センター・メッス外観 © Shigeru Ban Architects Europe et Jean de Gastines Architectes, avec Philip Gumuchdjian pour la conception du projet lauréat du concours / Metz Métropo

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  • 「日常」を撮り続けるのはなぜか? 写真家・松本美枝子インタビュー

    「日常」を撮り続けるのはなぜか? 写真家・松美枝子インタビュー「日常」をテーマに写真を撮り続ける松美枝子。9月5日より銀座のガーディアン・ガーデンで始まった個展「ここがどこだか、知っている。」で見せる震災後の「日常」とは何か? 作家に話を聞いた。 松美枝子 |展示する側からつくる側へ——松さんは写真家になる以前、とある銀行のメセナ事業部で学芸員されていたんですよね。最初はつくる側ではなく、展示する側だったと。 地方銀行が母体の文化センターで1998年から2004年までの6年間、学芸員として働いていました。そこのギャラリーでは陶芸や漆芸などの工芸、日画などの展示をすることが多かったですね。もともと大学で近現代美術史を勉強していて、美術の仕事がしたくて入社したんです。 ——その学芸員としての経歴と、現在の写真家としての活動はどう結びついていったのかをうかがいたいと思います。そもそも写

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  • レイモン・ドゥパルドンが切り取る、2つのオリンピックと東京の街

    レイモン・ドゥパルドンが切り取る、2つのオリンピックと東京の街フランスの写真家レイモン・ドゥパルドンが、シャネル・ネクサス・ホールで日初の個展を開催。オリンピックが開かれた1964年と、2回目のオリンピック開催をひかえた2016年の東京の街を写した作品を展示する。会期は9月1日〜10月1日。 © Raymond Depardon / Dalmas-Slpa Press J.O. Tokyo 1964 1942年生まれのフランスを代表する写真家、レイモン・ドゥパルドンは、60年より報道写真家として活動を始め、アルジェリアやベトナムなどの戦地を取材。77年には、チャド内戦のルポルタージュでピューリッツァー賞を受賞している。そのいっぽうで、世界各地の美しい風景や人々の飾らない姿をとらえた写真作品でも人気を誇る。 ドゥパルドンは、64年にオリンピックの取材のために初めて東京を訪れた。その際撮影さ

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  • 21世紀における美術の価値とは?「複製」をキーワードに考える企画展が栃木県立美術館で開催

    21世紀における美術の価値とは?「複製」をキーワードに考える企画展が栃木県立美術館で開催栃木県立美術館が、「複製」をキーワードに、科学との対比から現代の美術の価値をさぐる企画展「2D(にじげん)プリンターズ」を開催する。会期は7月15日〜9月18日。 橋聡 Fw: The Successive Presidents of The United States 2014 紙、オフセット 51.5×72.5cm 個人蔵 栃木県立美術館は、社会における美術の位置を科学理論との対比から再考する試みとして、これまでに、ダーウィニズムを美術に応用した「画像進化論」展(2011)、熱力学と色彩論の親和性を考察した「マンハッタンの太陽」展(2013)などの企画展を開催してきた。 今回開催される「2D(にじげん)プリンターズ 芸術:世界の承認をめぐる闘争について」展は、3Dプリンターの登場により近年急速に進

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  • 上野で世界レベルの写真に出会う。東京初の屋外型フォトフェスティバル開催決定!

    上野で世界レベルの写真に出会う。東京初の屋外型フォトフェスティバル開催決定!東京初の屋外型国際フォトフェスティバル「T3 PHOTO FESTIVAL TOKYO」の開催が決定した。上野公園とその周辺エリアで5月19日から28日まで。 鈴木理策 《水鏡 14,WM-77/ 14,WM-79》 2014年 © Risaku Suzuki, Courtesy of Taka Ishii Gallery 東京で初となる屋外型国際フォトフェスティバル「T3 PHOTO FESTIVAL TOKYO」の開催が決定した。上野公園とその周辺エリアを会場とし、歴史ある建造物や昔ながらの面影を残す上野の街なみを歩きながら、写真作品と出会うことができる。 イベントは、アメリカの社会学者リチャード・フロリダの著書「クリエイティブ資論」にインスピレーションを受け、同著のなかで挙げられている都市の繁栄に必要な3

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  • 第42回「木村伊兵衛写真賞」は原美樹子に決定

    第42回「木村伊兵衛写真賞」は原美樹子に決定第42回(2016年度)「木村伊兵衛写真賞」の受賞者が原美樹子に決定した。対象作は、「Change」(The Gould Collection)。 原美樹子 Untitled, 1996 木村伊兵衛写真賞賞は、木村伊兵衛の業績を記念して1975年に創設され、各年にすぐれた作品を発表した新人写真家を顕彰するもの。これまでの受賞者には石内都(第4回、1978)、柴田敏雄(第17回、1991)、畠山直哉(第22回、1996)、鈴木理策(第25回、1999)、鷹野隆大(第31回、2005)、石川竜一(第40回、2014)などがいる。 今回、受賞が決定した原美樹子は1967年富山県生まれ。90年慶應義塾大学文学部卒業、96年東京綜合写真専門学校研究科卒業。96年に初個展「Is As It」を開催以降、国内外のグループ展や個展で作品を発表してきた。2014年

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  • ヌードから静物まで メイプルソープ展がシャネル銀座で開催

    ヌードから静物まで メイプルソープ展がシャネル銀座で開催20世紀におけるもっとも重要な写真家の一人、ロバート・メイプルソープの作品約90点が、シャネル・ネクサス・ホールで2017年3月14日より4月9日まで、一堂に展覧される。日でメイプルソープの多彩な作品群が網羅的に紹介されるのは2002年以来、15年ぶりのことだ。 ロバート・メイプルソープ Ken Moody & Robert Sherman 1984 © Robert Mapplethorpe Foundation. Used by permission. 今回出品される作品群は、シャネル銀座ビルの設計を手がけるなど、国際的に活動する建築家、ピーター・マリーノのプライベートコレクション。 マリーノは、展の企画・構成も手がけており、ネクサス・ホールの空間を、3つの小展示室に分割。最初の2つの展示室は、白い床と壁に覆われ、彫刻・静物・

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  • 日本のガウディと呼ばれる男。建築家・梵寿綱インタビュー

    のガウディと呼ばれる男。建築家・梵寿綱インタビュー1983年、早稲田大学前にそびえる奇怪な集合住宅「和世陀」(わせだ)をつくった建築家・梵寿綱(ぼん・じゅこう)。アーティスティックな彼がつくる建物は、いまなお斬新で、生命力にあふれている。梵寿綱とはいったい何者なのか。彼の言葉を通して、その迷宮の扉が開く。 聞き手=編集部 自身の建築「和世陀」前にて Photo by Koki Sunada ──「和世陀」のイメージはどこから生まれたのでしょうか。 できあがったものを見ると、こうしたいと僕がイメージしていたように見えちゃうんだけど、そうではなくて。どんな建物も、事情があって、そうするしかないから、こうなった。ああしたい、こうしたいと言ってそのままできたものはひとつもない。 「和世陀」もイメージというより、自然とできたかたちなんだよね。6階建ての集合住宅をつくるということだけは決まっていて

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  • Zoom背景にも使える。メトロポリタン美術館所蔵の名作をダウンロードしよう

    Zoom背景にも使える。メトロポリタン美術館所蔵の名作をダウンロードしようアメリカのメトロポリタン美術館は、同館が所蔵する37万点以上の作品画像を無料でダウンロード可能にしている。オンラインミーティングの背景にも使ってみてほしい(稿は2017年2月の記事を改訂したものです)。 フィンセント・ファン・ゴッホ 糸杉のある麦畑 1889 1860年に開館し、アメリカを代表する美術館であるメトロポリタン美術館(ニューヨーク)は、同館の新たなオープンアクセスポリシーとして、パブリック・ドメインとなっている作品画像を無料利用化している。ユーザーは著作権による利益を放棄する「CC0(クリエイティブ・コモンズ・ゼロ)」表記がされているものを自由に使用することができ、クレジット表記なども不要となる ヨハネス・フェルメール 信仰の寓意 1670〜72頃 右下に同作がパブリックドメインであることを示すマークが

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  • 2016年展覧会ベスト3 (美術評論家・清水穣)

    2016年展覧会ベスト3 (美術評論家・清水穣)数多く開催された2016年の展覧会のなかから、3名の有識者にそれぞれもっとも印象に残った展覧会を3つ選んでもらった。今回は美術評論家の清水穣編をお届けする。 DIC川村記念美術館で開催された「サイ・トゥオンブリーの写真-変奏のリリシズム-」展示風景 撮影=渡邉修 「サイ・トゥオンブリーの写真−変奏のリリシズム−」 (DIC川村記念美術館、2016年4月23日~8月28日)サイ・トゥオンブリー キャベツ[ガエータ] 1998 厚紙にドライプリント 43.1×27.9cm 個人蔵 © Nicola Del Roscio Foundation, Courtesy Nicola Del Roscio Archivesサイ・トゥオンブリーの写真展。一見すればピクトリアルでちょっと欲しくなる美しい写真群、トゥオンブリーの名前がなければ凡庸とさえ言えようが

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  • Google、VR空間でアート鑑賞できるアプリをリリース

    GoogleVR空間でアート鑑賞できるアプリをリリースGoogleは、世界中の美術館が所蔵する作品をオンラインで鑑賞できる「Google Arts & Culture」のVRアプリをリリースした。 Google Arts & Culture VRのイメージ画像 今回リリースされた「Google Arts & Culture VR」は、ゴッホやレンブラントなど、著名作家の作品を架空のギャラリー空間で鑑賞可能にするもの。 ユーザーはGoogleVRヘッドセットである「Daydream View」を着用することで、作品をズームして画家の描いたストロークまで閲覧できるほか、美術館キュレーターによる音声ガイドも聞くことができるなど、さながら"自分専用美術館"にいるような空間を体験できる。 「Google Arts & Culture」は、世界中の文化遺産をオンラインで紹介することを目的に

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  • 東京都、都立美術館の写真撮影解禁へ舵? 各美術館の反応は

    東京都、都立美術館の写真撮影解禁へ舵? 各美術館の反応は東京都立の美術館・博物館での作品写真撮影に関して、東京都は5日に行われた都議会会議において、自民党・早坂義弘議員の質問に答えるかたちで「解禁」の姿勢を打ち出した。実現すれば大きくな方向転換となるが、実現の可能性は果たしてどれくらいあるだろうか。 東京都美術館 出典:ウィキメディア・コモンズ (Wikimedia Commons) 積極的に呼びかけへ今回の写真撮影に関する問題は、2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向け、「レガシー(遺産)として都立美術館・博物館の写真撮影解禁を提案したい。事情ある作品のみ一部禁止の方向へ大きく舵をきってもらいたい」という議員の質問が発端となった。 小池百合子都知事も「私は全然オーケーだと思っている」と同意の姿勢を見せたこの問題。これまで都立の美術館・博物館では館ごと、あるいは展覧会ごとに異な

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  • ギャラリストに聞く、写真家トーマス・ルフの素顔

    ギャラリストに聞く、写真家トーマス・ルフの素顔日では初となる美術館での大規模なトーマス・ルフの個展が、東京国立近代美術館で開催された。これ機に、トーマス・ルフを取り扱うギャラリーのひとつ、デイヴィッド・ツヴィルナーのシニア・パートナーであるアンジェラ・チューンが来日。作家と二人三脚で歩み続けるギャラリストにインタビューした。 聞き手=佐藤史織 デイヴィッド・ツヴィルナーのシニア・パートナー、アンジェラ・チューン(左)とトーマス・ルフ(右) デイヴィッド・ツヴィルナー(David Zwirner)ギャラリーを共同経営するアンジェラ・チューン(Angela Choon)は、自身が担当するトーマス・ルフの個展レセプションの直前に、黒いパンツスーツに身を包み颯爽と現れ、インタビューに答えてくれた。設立初期からギャラリーを支えてきた彼女が、柔らかな口調で16年ともに歩み続けてきたアーティスト、トー

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  • トーマス・ルフ、日本初の回顧展 開幕「写真はさらに発展する」

    トーマス・ルフ、日初の回顧展 開幕「写真はさらに発展する」現代写真の世界において最も重要なアーティストのひとり、トーマス・ルフの日初となる美術館個展が8月30日より東京国立近代美術館で開催される。2013年に国立新美術館で個展を開催したアンドレアス・グルスキーに続く、「ベッヒャー派」の展覧会としても、開幕前より話題を集めていた。展は18シリーズ、122点の作品で構成。初期の「Interieurs」(Interiors)やルフの代名詞的存在でもある「Porträts」(Portrait)をはじめとする代表作が集まるほか、最新作の「press++」シリーズでは、展が世界初公開となる作品も展示されている。 トーマス・ルフ 「1977年にデュッセルドルフの芸術アカデミーに進んだとき、そして80年代初頭に仲間たちと一緒に写真に格的に関わるようになったとき、まさか自分がこのように東京の国立近

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  • セクシーロボットに潜む人間の本能。空山基インタビュー

    セクシーロボットに潜む人間の能。空山基インタビュー1970年代より人体の曲線美とロボットを融合させた女性を描いてきた「セクシーロボット」シリーズで知られるイラストレーターの空山基は、これまでCDジャケットやグッズ、広告など多くの対象に、緻密な描写力や強いオリジナリティを発揮してきた。彼の表現欲求はどこから生ずるものなのだろうか?(稿は2016年6月22日記事の再掲です) 空山基 Untitled 2015 イラストボードにアクリル絵具 72.8 x 51.5 cm © Hajime Sorayama Courtesy of NANZUKA ──NANZUKA(東京・渋谷)で開催された「女優はマシーンではありません。でも機械のように扱われます。」展では、マリリン・モンローをモチーフにしたペインティングに加え、等身大や1/3スケールの立体作品が展示されていました。「セクシーロボット」シリー

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  • 上田麗奈と藤ちょこ先生のデジタルペイント講座⑤ 背景編

    上田麗奈と藤ちょこ先生のデジタルペイント講座⑤ 背景編初心者にもやさしい直感的な操作が可能な多機能・低価格のペイントソフトとして、多くのクリエイターから支持を得ているペイントソフト「openCanvas」。その魅力を、同ソフトのメインアートワークを手がけた人気イラストレーター・藤ちょこさんが、声優の上田麗奈に教える連載です。デジタルイラストの制作はまったく初めての上田ですが、次々にわき上がってくるイメージを形にするべく、藤ちょこ先生の指導で「openCanvas」の様々な機能を使いこなしていきます。今回は、過去4回の講座で描いた少女像(いもちゃん改め、コスモちゃん)に背景を描いていきます。 「openCanvas」でデジタルペイントに挑戦する上田麗奈 「1点透視」の背景に挑戦藤ちょこ(以下、藤):今日はキャラクターの背景を描きます。 上田麗奈(以下、上田):背景を描くのに、どんなパターンが

    上田麗奈と藤ちょこ先生のデジタルペイント講座⑤ 背景編
  • 複製で出会う神の声。 椹木野衣が見た、『初期シェーカー聖歌』

    複製で出会う神の声。 椹木野衣が見た、『初期シェーカー聖歌』アメリカ・ニューヨークを拠点に活動し、テクノロジーと様々なメディアを駆使した演出で現代演劇の最先端を走る前衛劇団、ウスター・グループ。その初来日公演が2015年末に東京・青山のスパイラルホールで実現した。19世紀にアメリカで発祥したキリスト教団体「シェーカー」の聖歌のレコードをもとにした作を、椹木野衣がレビューする。 文=椹木野衣 劇の後半では、前半で歌われた歌のいくつかを歌いながら、男優を交えての踊りを披露 Photo by Hideto Maezawa 椹木野衣 月評第91回 声と「再生」 ウースター・グループ『初期シェーカー聖歌:レコード・アルバムの上演』 生身の人間が主役のはずの舞台芸術に全面的にテクノロジーを導入し、時に俳優の存在を押しつぶしてしまうほどのテンションのなかで、すべてが複合的に進行する。そんなインターメデ

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