タグ

ブックマーク / blog.goo.ne.jp/viscuit (9)

  • オブジェクト指向の問題点 - ビスケットのあれこれ

    オブジェクト指向プログラミングを神格化するような記事が流れてきたので,僕が知っている問題点について書いてみたいと思います.僕がまだ学生だったころは,オブジェクト指向の評価もまだそれほど定まっていなくて,オブジェクト指向の次はどんなパラダイムが出てくるかとか普通に学生レベルで議論していたものですが,ここまで強大になってしまうとそれを打ち負かそうなんて気にはならないのでしょうか.僕にはオブジェクト指向が普遍的な真理という感じは全然しなくて,ここまで使われてる理由は,現実的なテクノロジーで大きなシステムを作らなければならない必要性のほうを優先した結果であると認識しています.オブジェクト指向がその後の25年ほどもずっと安定してその地位を保てるほど素晴らしいものとは思えないのです. 以下で上げる問題点は,個別に解決している研究はあったりしますし,僕も論文を書いたりしましたけど,実際の言語に導入されて

    オブジェクト指向の問題点 - ビスケットのあれこれ
    TOKOROTEN
    TOKOROTEN 2016/05/10
  • 小学校でのプログラミング教育よくある質問 - ビスケットのあれこれ

    先日書いたブログが拡散して,某新聞記者から取材を受けました.意見を持っている人にとって,それがちゃんと伝えられるいい時代になりましたね.そんなわけで,自分の中ではとっくに解決している問題ですがあらためてブログに書いておくことにします. プログラミング教育が小学校でという話で,誰が教えるんだ.どの教科を削るんだなど,よく言われている課題がありますが,僕は実現はそんなに難しいとは思っていませんので,それを書きます. 1)誰が教えるの? 前に書いたとおり,小学校の各学年で2時間程度ですから,専任講師が教えます.2時間の授業6学年分のやり方を覚えた人が講師になります.担任の先生は,同じ子供に毎回違うことを教えるのに対して,この講師は同じことを毎回違う子供たちに教えますので,その内容に関してすぐに上手に教えられるようになります.売れない芸人が毎回同じタイミングでお客さんを笑わせているのと同じ感じです

    小学校でのプログラミング教育よくある質問 - ビスケットのあれこれ
    TOKOROTEN
    TOKOROTEN 2016/05/02
  • 小学校の田んぼとプログラミング教育 - ビスケットのあれこれ

    僕はこのブログで「プログラミングを学ぶべき理由」をずっと説明してきました.要約すると,プログラミングはこれから重要なスキルであると言われているけれども,それ以前に,「コンピュータとはなにか」ということを知るためにプログラミングを学ぶべきなんですよ,ということです. 「コンピュータとはなにか」というのが説明が難しい.だいたいコンピュータの専門家でもここはうまく言語化できていないんじゃないでしょうか.僕もかなり手探りな状態です. それで,最近つかっている例が田んぼです.多くの小学校に小さな田んぼや畑があって,担当の学年が決まっているのだと思いますが,お米や野菜を育てています.秋には収穫されて,それが給に出されたりします.なんのために,これを小学生にやらせているのでしょうか.普通にスーパーに行けばお米や野菜は簡単に手に入ることができます.大人になっても趣味で農園をやっている人はいますけれど,大

    小学校の田んぼとプログラミング教育 - ビスケットのあれこれ
    TOKOROTEN
    TOKOROTEN 2016/02/01
  • プログラミングを学ぶ理由を万人に説得する方法 - ビスケットのあれこれ

    「プログラミングを学ぶ」「プログラミングで学ぶ」この言い方は,最初見たとき中々うまい言葉を使うなぁと思いました.プログラミング教育では,国語とか音楽とか他の教科の授業でも使えるんだという例がいろいろと乗ってますし,僕らもビスケットを活用して生き物の動き方を観察する学習に使ったりと,プログラミングを直接の目的としない学びに使っています.これが「プログラミングで学ぶ」ということですね. ところが,これらは分類には向かない言葉でもあります.たとえば,プログラミングを学ぶ理由の1つに「論理的思考力」がつく,と言われていますがそれはどっちに属するのでしょうか.いつも真っ先に出てくる理由なので「プログラミングを学ぶ」に分類される感じもしますね.国語や音楽と比べればずっと前者よりです.しかし,論理的思考力は,プログラミングじゃなくても学べます.むしろビスケットのような,あまり深く考えないでさらっとや

    プログラミングを学ぶ理由を万人に説得する方法 - ビスケットのあれこれ
    TOKOROTEN
    TOKOROTEN 2015/03/18
  • 小さい子どもにコンピュータを触らせるということ - ビスケットのあれこれ

    ビスケットは,開発して新しい機能を追加したときなど,必ず子どもたちが使っている様子を自分目で見てどんな風に使っているかを見てきます(最近はその暇が無くて他人に任せていたりして,かなりまずいんですが).3年前くらいの面白いエピソードをご紹介しましょう. ちょうど,Androidタブレットで動くビスケットを開発していて(これはまた一般には配布していません.実験環境だけです),それがどのように子どもたちに使われるか見に行きました.僕としても指で直接操作するタブレットのUIの開発は初めてで.実は,マウスとタッチペンの操作は結構似ています.どちらも,非常に小さいエリアを結構正確にポイントできて,ドラッグもできますから.どちらかというと,ペンの方がドラッグが得意でしたね.小さい子はマウスクリックが全然出来ないとか(ボタンを押すときに指先だけ押すということができないので,手を握ってしまって,その結果マウ

    小さい子どもにコンピュータを触らせるということ - ビスケットのあれこれ
    TOKOROTEN
    TOKOROTEN 2014/06/26
  • 掛け算の順序について - ビスケットのあれこれ

    とうとう我慢ができなくなったので,掛け算の順序について一言言わせてくれ. 掛け算には順序があるという教え方に僕は反対である. 1)九九を暗記させられている時点で,記憶しなければならないことを最少にしたいという工夫が生まれる.こういった工夫ができることは人生を生きる上ですばらしいことで,逆にこういう工夫をしてはならないと教える積極的な理由はない.工夫が大好きな子どもが,九九というのは入れ替えても答えは同じだと発見するのは,まったく自然なことである.そこに罪悪感を持たせてはいけない. 脱線するけど,世の中工夫できない人間だらけだと, 「九九は半分の暗記でよい」 とかいうを書いたら,売れちゃうのだろうか.掛け算を計算する前に,×の前に必ず小さい数がくるように入れ替えてから計算する,という方法を教える.こうすれば,九九は半分だけ暗記すればよい.とわざわざ言わなくても,こんなの自明だし,少なくとも

    掛け算の順序について - ビスケットのあれこれ
    TOKOROTEN
    TOKOROTEN 2011/07/27
    「交換が不可能な書き方を新たに導入して,この上で教えるべきだと思う.」
  • コンピュータ入門 - ビスケットのあれこれ

    コンピュータ入門 これはコンピュータの操作法を教えるためではない.コンピュータというのがいったいどんなものなのかを教えるもの. たとえば,入門.とはどういう動物で,飼うにはどうしたらよいか.も哺乳類なので,体温があるし,ご飯をべないと死んじゃうし,踏んだりしても,水に沈めても死んじゃう.そういう哺乳類として基的なことは,入門では(たぶん)教えなくてよい.逆に,うちのはこういう仕草をする.ご飯はこれが好きだ.こういう個別のことももちろん入門では教える必要はない.一般的なのことについて,哺乳類で常識なことは省略して説明する.これが入門. では,コンピュータ入門.コンピュータとはどういうものか.便利.使いにくい.使いやすい.難しい.いろんな感想があると思うが,それらは全部,コンピュータの上で動いているソフトウェアの性質について言っていることである.ソフトウェアを入れ替えるとど

    コンピュータ入門 - ビスケットのあれこれ
    TOKOROTEN
    TOKOROTEN 2011/02/07
    大人になってから得る知識は概念化されていた固定されている。 変化するというコンピュータとは相容れない。 なるほどなー。
  • シミュレーション教材への疑問 - ビスケットのあれこれ

    昨年末に,アニメーション作家の布山タルトさんとのコラボレーションのワークショップを行った. http://www.cdc.jp/cdcblog/yuzukosho/2010.php ビスケットは簡単にアニメーションを作ることができるけれども,もっと簡単にアニメーションを作る装置を作ってワークショップをやっていらっしゃる布山さんのノウハウなどを教えてもらって,ビスケットのワークショップの幅が少しでも広がればいいなと思って.そのワークショップの前に布山さんとの打ち合わせの話で印象に残ったことがあるので,それを書く(メディアセブンの皆さんに感謝). 布山さんと,トリガーデバイスの佐藤さんとでやられているアニメーションワークショップ.何をこだわってらっしゃるかというと,「動かないはずの物が動き出したときの驚き」なのだそうだ.なので,コンピュータの中に描いた絵が動くというのは,いまどきのコンピュータ

    シミュレーション教材への疑問 - ビスケットのあれこれ
    TOKOROTEN
    TOKOROTEN 2011/02/07
  • 「プログラミン」と「ビスケット」を比べてみる - ビスケットのあれこれ

    文部科学省が「プログラミン」という子ども向けプログラミング言語を公開した. いろいろと盛り上がっているようで,プログラミングというコンピュータのもっとも基の部分にこうやってフォーカスが当たるのは歓迎したい. とはいえ,ビスケットを必死でやっている僕としては,黙っているわけにもいかないので,どういう部分が違うのか,ということを書いてみたいと思う.インタフェースがプヨプヨ動くとか音が出るとか,そういう見た目の違いは,比べればわかるので. なにせ,ソフトウェアなのだから,設計上のいろんな部分で,いかようにでも選択できる.作る人の物の考え方がはっきりと表れてしまうし,思想を明確に強く持っていないと,設計全体がすごく揺らいでしまう. プログラミンとビスケット,根的に違うのは,コンピュータのどういう魅力を子どもに伝えたいか,という部分だとおもう.これは作者がプログラミングそのものをどのように感じて

    「プログラミン」と「ビスケット」を比べてみる - ビスケットのあれこれ
    TOKOROTEN
    TOKOROTEN 2010/08/20
  • 1