国の交通政策審議会鉄道部会の中央新幹線小委員会は21日、国土交通省で開き、リニア中央新幹線(東京都−大阪市)について、南アルプス中南部を貫通する「Cルート」が適当とする答申案を了承し、公表した。付帯意見として、中間駅の位置や建設費の負担については建設主体となるJR東海と沿線地域が協議し、合意できない場合などに国が調整することを求めている。 同省は大型連休明けにも答申を受け、5月末にも整備計画の決定、JR東海への営業・建設主体の指名と建設指示を行う方針。リニア計画は、2014年中の着工に向けた同社の具体的な手続きが始まることになる。 答申案では、リニアの整備効果を最大限に波及させ、利用者の範囲を広げるために、国、JR東海、沿線自治体、他の交通事業者の「検討の場」を設けるよう要望。建設促進長野県協議会など沿線地域の求めに一定程度配慮し、中間駅の位置や費用の協議の調整役として国の関与にも言及