酔った客が駅のホームから線路に転落する事故が増える中、JR西日本安全研究所が過去2年の事故映像を調べた結果、「突然線路に向かって転落する」傾向が約9割に上ることが分かった。千鳥足でふらふらと落ちるイメージとは違い、担当者も驚きの結果に。同社は結果をもとに、ベンチの位置を変えるなど防止策に本腰を入れる。(金 旻革) ホームでの鉄道人身障害事故は全国的に増加。国土交通省によると2003年度の106件に対し、13年度は221件と倍増している。そのうち酔客による事故は132件で、10年で4倍に激増している。 酔客の事故を科学的に分析できないか−。尼崎JR脱線事故を教訓に設立され、ヒューマンファクター(人的要因)を研究する安全研が2年前から調査に乗り出した。JR西の京阪神エリアと大阪市交通局の路線に設置された防犯カメラの映像を収集。酔客の線路転落や電車接触の様子などが写った映像を今年1月までで1