ブックマーク / finalvent.cocolog-nifty.com (10)

  • 現代に蘇る『源氏物語』: 極東ブログ

    久しぶりのブログという感じになってしまい、近況というのもなんだが、今年のNHK大河ドラマ『光る君へ』を楽しく見ている。藤原道長と紫式部の若き日の秘められた恋といった、ラノベ(ライトノベル)のような展開も面白いが、そこここに『大鏡』や『小右記』などからの史実に『蜻蛉日記』をまぜたりするのも楽しい。これからは『御堂関白記』や『枕草子』もまぜていくだろうと期待が高まる。『源氏物語』を仄めかす趣向も楽しい。『光る君へ』というタイトル自体この趣きもある。今回の大河ドラマを好むのは私だけではなく、令和六年の『源氏物語』ブームといった印象も受ける。が、この『源氏物語』、一千年も昔の物語の反面、現代の反映もあることも興味深い。連想される一番大きな話題は、五年ほど前に発見された写である。この後続の話はなお興味深い。 発端は五年前、三河吉田藩主・大河内松平家の子孫の実家に源氏物語を書写した写があるとして、

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    Taqm 2024/04/25
    丸谷才一は道長が破棄させたとしたんじゃなかったかな。
  • 日本的陪審員制の結果のような印象: 極東ブログ

    2019年4月19日、当時87歳の飯塚幸三被告が運転するプリウスでの暴走によって、青信号の横断歩道を自転車で横断中の母娘を死亡させ、また他の通行人ら9人に重軽傷を負わせる事故が起きた。飯塚被告は自動車運転死傷処罰法違反(過失運転致死傷)の罪に問われたが、東京地裁の裁判では、遺族には謝罪の意を告げたものの、罪状認否では「アクセルペダルを踏み続けたことはないと記憶している。車に何らかの異常が生じ、暴走した」と過失を否認し、弁護士は無罪を主張していた。裁判は9月2日に判決が下り、ブレーキとアクセルのペダルの踏み間違えはなかったとする被告の主張は否定され、「アクセルを最大限踏み込み続けた。ブレーキは踏んでいない」と認定された。この地裁判決を被告が受け入れれば裁判は終わり、禁錮5年の実刑が確定する。彼は控訴するか世間の関心が高まっていたが、今日の報道で、控訴しない意向を固めたと伝えられた。被告と面会

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    Taqm 2021/09/17
    たぶん本人の中では冤罪と認識して、罰を受け入れて死を悼むのであろう。個人的にはこの件と福岡の暴走事故は何かおかしいと思う。
  • 安倍首相、辞任へ: 極東ブログ

    安倍首相は、5時の記者会見で辞任する意向を正式に表明した。理由は、難病の潰瘍性大腸炎が再発したことだ。 難病の多くは寛解期と発作を繰り返す。寛解が長引き、自然寛解となることもある。私の場合は多発性硬化症だが、自著にも書いたが定期的な通院でコントロールしている。とはいえ、毎年誕生日を迎えるころの炎天下の日々にはきつい発作が起きる。この数年は安定しているから、なんとか乗り切れるかとも思った。が、その矢先、暗澹たる発作があった。幸い、短期に安定した。 難病の多くは、安定していると、傍からは、健康そうではないか、と見られる。このあたりの感覚はなかなか通じないものだと思う。立憲民主党の石垣のりこ参院議員は、安倍晋三首相の難病・潰瘍性大腸炎の再発理由での辞任表明に対して、Twitterで「大事な時に体を壊す癖がある危機管理能力のない人物」と投稿し、多くの層から批判を受け、立憲民主党の党側からも批判を受

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    Taqm 2020/08/30
    “強化された行政府として、この権力機構を次期首相が扱えるか”
  • 安倍首相の「断腸の思い」は私には伝わった: 極東ブログ

    私は、いちおう述べておけば、自民党支持でもないし、安倍晋三首相の支持者でもない。ただ、それでも、彼を擁護するかに聞こえる発言をしようものなら、それだけで批判されるという昨今のネットの空気も知っているが、これは、書いておこうかと思った。 北朝鮮の国家組織による犯罪行為として、1977年(昭和52年)11月15日に、袋詰と思われる非人道的な方法で拉致された13歳の女子中学生・横田めぐみさんの父、横田滋さんが5日老衰で亡くなった。無念であっただろうと思う。 これを受けて安倍首相は、記者団に対し、思いを述べたのをNHKニュースで私は見た。曰く、「総理大臣としていまだにめぐみさんの帰国が実現できていないことは断腸の思いであり、申し訳ない思いでいっぱいだ」と。涙は流していないが、詰まらせている声はいつも喋り下手ではなく、涙が出そうな感情をこらえているように見えた。もちろん、これは私の主観である。が、彼

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    Taqm 2020/06/06
  • 韓国とは友好的でありたいが日本とは体制の異なる国家になった: 極東ブログ

    結論を先に、かなり荒っぽく言えば、日は米国の属国のようなものだが、韓国はそこから離脱して中国の属国のようなものになっていくのだ、ということ。現代世界を冷戦に例えるのは意外に危険ではあるが、実際的には、米中は新冷戦と言ってもいい現状がある。その意味では、日韓国は異なる体制になっていく。せめて鉄のカーテンがないように、民間交流は円滑になるといいと願う。 そうして概観してみると、昨今の韓国問題は ① 日の国家安全保障の問題(韓国中国下に入りつつある) ② 韓国による日韓基条約(の関連協定も)のちゃぶ台返し を、切り分けたほうがいい。そして、今回のフッ化水素関連は、①である。 ②については、つまり、「韓国による日韓基条約(の関連協定も)のちゃぶ台返し」は、韓国の主体規定による、第二次世界大戦勝利国認識に関連する。これは、フランスのドゴール政府の模倣的な発想だろう。簡単に言うと、韓国

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    Taqm 2019/07/21
    起こってる事象からするとそう考えるのが妥当だとは思うけど、日米韓全ての行政府(と官僚組織)にみなが疑心暗鬼になってる。皮肉にも中国の行動原理が一番信頼度が高い。
  • 子供と学んだ教材、3点ほど紹介: 極東ブログ

    文具メーカーのコクヨが、「しゅくだいやる気ペン」というおもしろグッズを販売したことがネットで話題になっていた。この新製品を普通の鉛筆に取り付けて文字を書くと、その書いて勉強していた間の時間が計測され、可視化されるので、その達成感が子供の勉強の励みになるというものだ。仕組みは、鉛筆を動かしている時間を内蔵加速度センサーで計測してスマホに記録させることだ。現代の万歩計ともいえる活動量計と似た仕組みである。 当然ながら、考えている時間や読書している時間は計測されない。なので、これは一種、子供が「肉体労働」している状態を親が監視する装置だなとは思った。というあたりで、宣伝の動画を見たら、勉強しない・したくないという子供がこの装置で勉強するようになるというものだった。 動画を見ながらが、そういえば、私は子供が4人いるが、小学生くらいのころ、いや中学生になってからも、子供に勉強しなさいと言ったことがな

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    Taqm 2019/07/20
  • [書評] スーパーヴィジョンのパワーゲーム ―― 心理療法家訓練における影響力,カルト,洗脳 (リチャード・ローボルト): 極東ブログ

    [書評] スーパーヴィジョンのパワーゲーム ―― 心理療法家訓練における影響力,カルト,洗脳 (リチャード・ローボルト) 社会に読まれるべき内容でありながら、専門書ゆえに読みづらいという書籍がある。あるいはすべての専門書が来はそうであるのかもしれない。そこで社会と専門書の間を取り持つような、あるいはのようなものが必要となり、書かれることがある。 専門書の著者に新書のような体裁で執筆することを編集者が頼むことが多いだろう。そしてそれらのいくつかは成功するが、多数は失敗する。と、もったいぶった言い方をしたが、「まあ、それはそういうものだ」ということでしかない。だが、起点にあった「社会に読まれるべき内容」はどうなるのか。取り残されてよいわけはない。書を読みながら、この内容は実は「社会に読まれるべき内容」なのだという思いが、先見的な失敗を予想するとき、たとえば読者としての私は、さて、何を言

    [書評] スーパーヴィジョンのパワーゲーム ―― 心理療法家訓練における影響力,カルト,洗脳 (リチャード・ローボルト): 極東ブログ
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    Taqm 2015/09/22
  • [書評] セラピスト(最相葉月): 極東ブログ

    「積ん読」という言葉は英語にはないらしいという話題を先日見かけ、いや、英米人でも、未読のを積んでおくことはあるだろうと思い、いやいや、「積ん読」というのはあれで、未読でもない、一種の読書形態なんだよなと思い返し、そして、そういえば、と積ん読山から既読山に目を移して、『セラピスト(最相葉月)』(参照)を見かけ、うーんと呻ってしばし。 何を思ったかというと、ブログに書こうかと思いつつ、まだ書いてないのだった。こういうはなんというのだろか。「未ブログ読」だろうか。 『セラピスト(最相葉月)』は、「心の病」に現代日人が向き合うとき、向き合われる側――それがつまり「セラピスト」――はどのようにノンフィクション的に描くことができるだろうか、というである。まあ、とりあえずそう言ってよいだろ。の概要にも「心の病いは、どのように治るのか。『絶対音感』『星新一』の著者が問う、心の治療の在り方。うつ

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    Taqm 2015/09/19
    「病気」は各臓器に対応した表現型であり、精神病は脳に対応した病気である。しかし、こうした考えでは救えない生きる苦しさがある。精神科医ではなくある種のメンターが治療に必要。
  • 韓国語(朝鮮語)を学びながら考えていたこと: 極東ブログ

    韓国語(朝鮮語)を学びながら、ときおり父のことを思い出す。私の父は、十歳ころ家族とともに朝鮮に移り住み、終戦で帰国した。祖父の仲の良かった従兄弟が朝鮮で事業で成功して、お前も来いということで一家で移り住んだらしい。父はものごころのつく少年期を朝鮮で過ごしたことになる。帰国子女である。後に私は米国帰国子女の多いの大学に学んで思ったのだが、父も彼らのように日文化に馴染めない部分もあったように思う。 朝鮮での生活の影響は父が若いころには、よく出ていたのではないだろうか。たぶん私が小学生になる前だった。私は父に「お父さんは朝鮮人?」と聞いたことがある。父は、違うと答えたあと、奇妙に困惑していたのが印象的で今でも覚えている。 父の家系は安中藩に仕える氏族なので朝鮮系のはずもないのだが、私が幼いころには父は朝鮮での生活のことばかり話していたからだろう。それと今になっていろいろと思うのだが、自分は朝

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    Taqm 2015/06/19
  • [ドラマ]昨夜のカレー、明日のパン(NHKドラマ): 極東ブログ

    なんの思い入れもなく、なんとなく見始めた「昨夜のカレー、明日のパン」というNHKのドラマだったが、昨晩最終回(全7話)を見終えた(参照)。傑作だった。そして感動した。この手のドラマに感動するというのは久しぶりでもあった。 物語は、32歳の仲里依紗演じる寺山徹子と、その7年前に亡くなった夫・一樹の父親である、退職近い寺山連太郎が、場所は埼玉県あたりだろうか農村と新興住宅地の狭間にある比較的旧家に二人で暮らしている日常から始まる。 ドラマでは徹子は「テツコ」と呼ばれ、連太郎は徹子の義父であることからそのまま「ギフ」と呼ばれている。を何年も前に亡くしたという設定である。役者は「料理の鉄人」で主宰役でもあった鹿賀丈史である。調べると彼は64歳にもなり、このドラマのイメージにあっている。テレビの気象予報士をしているが、そのことがドラマに興味深いトーンを与えている。 おそらく物語の魅力の三分の一は仲

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    Taqm 2014/11/20
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