「努力したけど報われなかった。」 この言葉を、すぐ断定的に使ってしまう人達がいる。けれども、努力や頑張りが本当に報われない、ただの無駄に過ぎなかったのかを即座に判断・評価するのはかなり難しい。“災い転じて福と為す”“怪我の功名”といった事も人生には沢山あるはずなのに、どうして彼らは「努力したけど報われなかった」とあっさり断定してしまえるのだろう? 「努力が報われなかった」と性急に決め付ける勿体無さ 「一年頑張ったけど、報われなかった」; こんな風に報われたか否かかがはっきり分かるのは、実生活のなかでは受験勉強ぐらいのものだろう。模擬試験の点数やロールプレイングゲームの経験値のように、数値化された形でいつでもどこでも努力の成果をチェックできる分野は人生にはあまり存在しない。21世紀においても、ひとりひとりに蓄積される経験や因縁*1は常にアナログ的で、好ましい変化も悪しき変化も、たいていは目に