そこにある一連の事実をお互いに共有した上で、お互いが事実に対する妥当な見解を示すことで、状況はコントロールされる。 「見解の不一致」は、それぞれの目的が異なる以上、珍しいことではないけれど、事実が共有されている限り、 相違した見解は、妥当な譲歩によって合意に結びつけることができる。 見解とは何か 交渉の椅子に座る人は、それぞれの立場と、内に秘めた目的とを持っている。 立場と目的とを正しく理解した人が事実と対峙すると、必然として、事実に対する見解というものが生み出される。 目的を正しく定義できない、あるいは自らの立ち位置を理解していない人が事実と向き合って、そこから「見解を教えて下さい」と問われたところで、 恐らくその人の口からは、単なる要約以上のものは出てこない。 事実の要約と、事実に対する見解とを隔てているものは、目的を達成するために行われる思考の有無であって、 一連の事実に対して、その