1人で外食をする際のメリットであり、かつデメリットでもある要素として、「あまりにも自由過ぎる」ことが挙げられるんじゃないかと、つねづね思っている。 “おひとりさま” は、この上ないほどに自由だ。風の吹くまま気の向くまま、どこへなりとも歩を進めることができ、それを遮るモノはない。ふらっと路地裏に入ろうが、何度も立ち止まってカメラを構えようが、突如として逆走を始めようが、それを止める人は誰もいない。 それゆえに、食事でどういったお店に入るかも自由である。さくっと牛丼チェーンで済ませるも良し、煙の立ち込める焼き鳥屋でオッサンに揉まれるも良し、小洒落たバーに飛び込んでグラスを傾け過ごすも良し。今夜はどうしようか――と、選ぶ過程すらも楽しめる。 ところがどっこい。あまりに “自由過ぎる” のも一長一短で、他者の意見を参考にしたくなることもしばしばある。特に選択肢が多い繁華街では「あのバーが気になる…
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