父のお墓は国宝にもなっている地元では有名な お寺の近くにある。幼少の頃は家族4人でよく 初詣に来てたっけ。 駐車場に車を停め、桶に水を汲んで線香を携え、坂を登る、 登りきった、すぐ角が墓所だ。 昔は、なんだか落ち着かない処だなー なんて思ったりもしたけど、 里山を背にして中々の場所だと、今では思えるようになった。 母からのリクエストで束になった線香全部に火がつくように奮闘する。 それをイメージして、「できる」と思えた時 不意に遠くから鐘の音がきこえた。 「ゴーン」 この響き、神仏の御加護でありますように 墓前で心を無にして般若心経を称える、 富山では毎朝のように諳んじてきた。 でも、よく吟じてみると、 自分の悩みの解決策なんて全部すでにそこに記されているような気した。 三蔵法師様や色々な上人達による、気の遠くなるような時間や労力をかけて 僕にやってきてくれたその文字の中に (四国で僕はそれ