レクチンとは糖鎖を認識する分子の総称ですが、レクチンには動物の体内で発生し、分化や生体恒常性維持のために機能する内在性レクチンと、細菌、ウィルスや植物に由来する外来性のレクチンがあります。 インフルエンザウィルスはウィルス粒子の構造タンパク質として、粒子の表面にHA(ヘマグルチニン)とNA(ノイラミニダーゼ)という糖タンパク質を有します。どちらの分子も動物細胞上に発現しているN−アセチルノイラミン酸(シアル酸)が付加された糖鎖を認識し、結合することが知られている外来性レクチンの1つです。 インフルエンザウィルスは宿主内に侵入し、局所で増殖します。この時に大量の子孫が生産され、インフルエンザウィルス由来のレクチンであるHAとNAが発現します。 生体内の内在性レクチンとインフルエンザウィルスなどの外来性レクチンの糖鎖結合様式を比較すると、インフルエンザウィルスを含め外来の病原体レクチンは非常に
iPS細胞はヒトの受精卵を使用するES細胞と異なり、皮膚や血液など自己の体細胞から調整できる多能性の幹細胞であるため、再生医療や創薬開発への期待が高い。 しかし、一般にiPS細胞を調整する際には癌遺伝子を用いる事が多いことから、癌化の問題が不可避となっています。一方、糖鎖は「細胞の顔」として発生段階や環境の変化によって著しく変化し、癌化との関連も深くiPS細胞など幹細胞の未分化性の維持と糖鎖構造には関係があると予想されています。しかし、それを解析するための具体的手法が無く、iPS細胞を含む幹細胞の糖鎖解析は今までほとんどなされていませんでした。 今回、独立行政法人産業技術総合研究の研究チームは糖鎖プロファイリング技術により、初期化遺伝子の導入によってiPS細胞が作成される際に全遺伝子の発現パターンが「リプログラミング」されるだけでなく、iPS細胞表面の糖鎖構造も同時に「リプログラミング」さ
投与により持久力が高まるとして各種競技で使用が禁じられているドーピング薬物「エリスロポエチン(EPO)」について、日本分析センターアンチ・ドーピング研究所(東京)が、従来3日程度かかっていた分析期間を1日に短縮する技術を確立したことが11日、分かった。構造を微妙に変えたEPOのコピー品についても検知可能という。ドイツ・ケルンで来週開かれるドーピングの国際学会で発表する。 EPOは酸素を運ぶ赤血球の産生を促進するホルモン。医薬品として貧血治療などに使われるが、赤血球の増加で筋肉への酸素供給量が高まるため、持久力を高める効果もあることで知られている。 世界最高峰の自転車ロードレース、ツール・ド・フランスで1998年に多数の選手の使用が発覚して問題になった。国際オリンピック委員会(IOC)は90年にEPOを禁止物質リストに加えており、2002年のソルトレークシティー冬季五輪では3人が金メダルを剥
糖鎖ラボは「糖鎖」をもっと身近にします! 「糖鎖(とうさ)」をご存じですか。まだ「糖鎖」は聞き慣れないキーワードかもしれません。人間の体は水分を除けば、ほとんどタンパク質で出来ています。あなたの筋肉、皮膚、髪の毛、爪、骨などなど。その大事なタンパク質の品質管理をしているの が「糖鎖」です。 そんな大事な「糖鎖」の役割が発見されたのは、ここ最近の事。「糖鎖」は多くの病気にも関係する事が発見されて来ており「糖鎖」は第3の生命鎖として注目を浴びております。 糖鎖ラボとは 糖鎖ラボ(当ホームページ)では、「糖鎖」の役割、「糖鎖」を知る為の基礎知識、「糖鎖工学」の最新研究の紹介などを有識者が「厳選した情報」で分かりやすく紹介。研究者だけでなく多くの方々に「糖鎖」を、もっと身近なキーワードにして頂く為のホームページです。 ごあいさつ 本日(3/29)糖鎖ラボを開設致しました。「糖鎖」を知る一歩になれば
特異性のわかった40種のレクチン(糖結合タンパク質)をスライドガラス上にアレイ化 糖鎖・レクチン間の弱い相互作用も逃さず検出・リアルタイム観察が可能 ガンや感染症の早期診断、再生医療に用いる幹細胞の迅速選別など糖鎖関連医療分野での活躍に期待 独立行政法人 産業技術総合研究所【理事長 吉川 弘之】(以下「産総研」という)糖鎖工学研究センター【センター長 地神 芳文】糖鎖構造解析チーム 平林 淳 チーム長および 久野 敦 研究員は、独立行政法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構(以下「NEDO」という:委託先、バイオテクノロジー開発技術研究組合)「糖鎖エンジニアリングプロジェクト」の一環として、エバネッセント波励起型蛍光検出法をもとにしたスキャナーおよび「レクチンマイクロアレイ」を用いた糖鎖プロファイリングシステムの開発に世界で初めて成功しました。開発は株式会社 モリテックス【代表取締役社長
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