Haskell ではキューが欲しくなったら Data.Sequence を使えと言われる。Seq は両端キューだし、シーケンスとして使えば、連結(><)や分割(splitAt)が、ならし計算量で O(log N) という優れものである。しかし、内部がfinger treeなのでコードが複雑なのと、計算量が「ならし」なところが玉に傷である。 もっと単純で、最悪計算量を保証する(両端でない)キューが標準で提供されてもいい気がする。その候補には、リアルタイムキューがある。どうして標準でキューが提供されないのだろう? 僕なりの答えは「需要がない」だ。 問題を解くときにスタックはよく使うが、キューが必要な問題はそんなに思いつかない。僕はネットワーク屋なので、もちろんルータにはキューが必要なことは知っているが、それ以外で有名どころと言えば幅優先探索ぐらいだ。 幅優先探索 でも、Haskellではキュー
2月15日(木)に開催された「Developers Summit 2018(デブサミ)」(主催:翔泳社)にて「ITエンジニアに読んでほしい! 技術書・ビジネス書大賞2018」のプレゼン大会と投票が行われ、大関真之先生の著書『機械学習入門 ボルツマン機械学習から深層学習まで』がみごと技術書部門の大賞の栄冠に輝きました! プレゼン大会では大関先生自ら本書に関する熱い熱い思いを披露していただました。このプレゼンによって「読んでみたい!」「数式が苦手だけどこの本なら読める!」と惹きつけられるオーディエンスが続出!みごと大賞に選ばれることとなりました。ブラボー! 本書は、おとぎ話の白雪姫に登場するお妃様と鏡の関係をなぞらえ、その問答により「機械学習とは何か」「何ができるのか」を楽しいストーリーと可愛らしくしかも的確なイラスト、そして数式をまったく用いることなく解説している画期的な内容です。 登場する
1 @kazu_yamamoto 2 3 Haskell = gcd :: Int -> Int -> Int gcd a 0 = a gcd a b = gcd b (a ‘mod‘ b) 4 sum :: Num a => [a] -> a sum [] = 0 sum (x:xs) = x + sum xs sum (x:xs) = (+) x (sum xs) 5 6 (1) sum :: Num a => [a] -> a sum [] = 0 sum (x:xs) = x + sum xs sum :: Num a => [a] -> a sum is = sum’ is 0 where sum’ [] a = a sum’ (x:xs) a = sum’ xs (x+a) 7 (2) ) = (+) fib :: Int -> Integer fib 0 = 0 fib 1
来年も作りたい!ふきのとう料理を満喫した 2024年春の記録 春は自炊が楽しい季節 1年の中で最も自炊が楽しい季節は春だと思う。スーパーの棚にやわらかな色合いの野菜が並ぶと自然とこころが弾む。 中でもときめくのは山菜だ。早いと2月下旬ごろから並び始めるそれは、タラの芽、ふきのとうと続き、桜の頃にはうるい、ウド、こ…
というタイトルで、先日、社内の公開セミナーで話しました。 発表資料はこちら。 Haskellのテストフレームワークとベンチマークフレームワークがよくできているので、 これをC++でも使えるんじゃないかという内容です。 概要 背景として、QuickCheck をもっと多くの人に知って/使って貰いたいというのがあります。 QuickCheckは、普段から使っている人間からすると、よくいろいろなバグを拾ってくれるとても便利なものなのですが、 残念ながら普段開発に利用しているC++には相当のもので完成度の高いものが見当たりません。 だからといって、そこから作るためにC++のテンプレートをいじくりまわすには、私はもう老いてしまいました (与えられた関数にランダムな入力を与えるだけなら簡単なのですが、ジェネレータを自由にいじれる機能がやはり欲しいところで)。 そう思った時に、FFIを使えてQuickC
Haskell の クイックソート としては、以下のようなコードがよく例に出てきます。 quickSortList :: [a] -> [a] quickSortList [] = [] quickSortList (x:xs) = quickSortList lt ++ [x] ++ quickSortList gt where lt = filter (<x) xs gt = filter (>=x) xs これは、小さなリストを何度も連結するので、効率が悪そうです。 そこで、一旦配列に直し、固定領域を使ってソートして、またリストに戻す方がいいのではないかと思い、実装して速度を比べてみました。配列を使うクイックソートのコードは、「珠玉のプログラミング」から拝借しました。ベンチマークも含むコードは、gist に上げています。 結果はこんな感じ(単位はms): 入力のサイズ 10^4 10
Haskell で STM を使えばデッドロックがなくなる例として、食事する哲学者の問題を考えてみる。 デッドロックするコード 食事する哲学者の問題では、箸がロックの役割を果たす。Haskell の軽量スレッド間でロックを取るには、MVar を使えばよい。以下のコードを走らせると、その内デッドロックする。 module Main where import Control.Monad import Control.Concurrent import System.Random numOfPhilosopher :: Int numOfPhilosopher = 5 type Chopstick = MVar () newChopstick :: IO Chopstick newChopstick = newMVar () getChopstick :: Chopstick -> IO ()
この記事は http://www.yesodweb.com/blog/2012/06/conduit-0-5 の翻訳です。 conduit-0.5 をリリースしました。 conduitはストリームデータを扱うためのライブラリです。 conduitを用いると、様々な形のデータを生成、変形、消費するような処理を、 簡単に組み合わせることができるようになります。 enumerator/iterateeパラダイムと同じ問題を解決することを目的に作られましたが、 アプローチはこれらのものとは異なります。 conduitは簡単に理解して利用できるものになることを一番の目的としています。 遅延I/Oとは異なり、リソースの即時開放を保証し、 また、純粋なコードに例外を持ち込みません。 今回のリリースでSource、Sink、Conduitのそれぞれを作るための、 シンプルで効率の良い、高レベルのインターフ
Haskellでゲーム作ろうと思ってTCPサーバを探したら、クライアント同士のやり取りとかがやりにくいのしか見つからなかったので書いた。 napthats / SimpleTCPServer 使い方はtest.hsとSimpleTCPServer.hs参照。だいたい以下のような感じ。 ・runTCPServerで起動してクライアントを自動で受け付けつづける。 ・クライアントからのメッセージはget〜系関数を使うと取れる。MaybeかListで取ってくるのでブロックはしない。 -getClientMessageで(どれかは分からない)あるクライアントの未取得のメッセージのうち最も古いものを(クライアントID, メッセージ)の形式で取ってくる。 -getEachClientMessagesで未取得のメッセージを持ってる全クライアントから(クライアントID, メッセージ)を一つずつ取ってくる。
文字列っぽいライブラリの使い方に関するメモ。後でまとめるため。 コーディングの方法は、(ViewPatternを使わないとして)こんな風に変わる。ByteString も Text も IsString のインスタンスなので、OverloadedStrings を指定すると、文字列リテラルが使えることに注意。 {-# LANGUAGE OverloadedStrings #-} import Data.ByteString (ByteString) import qualified Data.ByteString as B import Data.ByteString.Char8 () import Data.Text (Text) import qualified Data.Text as T foo :: String -> Int foo "" = -1 foo "zoo" = -2
リツイート数が30を超えたので、Haskell での例外処理について説明します。僕が思うに、Haskell での例外処理が分かりにくいのには、2つ理由があります。 ライブラリの混乱 パラダイムの違い 歴史的経緯により、Prelude にも Control.OldException にも Control.Exception にも catch があります。歴史的経緯を説明するのは面倒なので、これだけ覚えて下さい。「Control.Exception だけを使って、それ以外は忘れる」 そもそも純粋関数型で catch とか言われても分からないかもしれません。Haskell では、純粋な関数と IO とでは、例外処理の方法が異なります。命令的な catch などを使うのは IO です。純粋な関数には Maybe か、Either を使います。 純粋な関数 純粋な関数では、原則として例外を投げてはい
What’s better than programming a GPU with a high-level, Haskell-embedded DSL (domain-specific-language)? Well, perhaps writing portable CPU/GPU programs that utilize both pieces of silicon—with dynamic load-balancing between them—would fit the bill. This is one of the heterogeneous programming scenarios supported by our new meta-par packages. A draft paper can be found here, which explains the mec
なんかIO扱ったりするのにConduitが熱いらしいので使ってみた。まだよく分かってないのでたぶん色々間違ってる。 ConduitではSourceから一つずつ流れてくるデータをConduitで流れ方を変えたり加工したりしてSinkに流す。SourceとSinkがファイルでConduitが無い場合(つまりファイルの中身を全部コピーするだけ)の例は以下の通り。 import Data.Conduit (($$)) import qualified Data.Conduit as C import qualified Data.Conduit.Binary as CB main :: IO () C.runResourceT $ CB.sourceFile "in.txt" $$ CB.sinkFile "out.txt" sourceFileでファイルの中身をまとめて流すSourceを作り、s
forkIOでスレッドを起動できる。forkIOは(IOモナドに包まれた)スレッドIDを返すので、取っておいて後でkillThreadするとThreadKilled例外を投げて終了できる。 import Control.Concurrent main :: IO () main = do id <- forkIO $ subThread 0 threadDelay 5000000 killThread id subThread :: Int -> IO () subThread num = do putStrLn $ "loop " ++ (show num) threadDelay 1000000 subThread $ num + 1 スレッド間でメッセージを送受信したい場合は、MVarを使う。MVarは容量1のメッセージボックスで、既にメッセージが入ってる時に更に書き込もうとするとブ
社内 TechTalk での資料。Yesod に用いられている Haskell の先進的な機能について軽く解説しています。Read less
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