千葉県木更津市で先月、デイサービスの送迎車の中に81歳の女性が置き去りにされ、死亡した。この日の同市の最高気温は34.6度。県警によると、体の不自由な彼女は車外に脱出できず、熱中症で亡くなったとみられる。サービスを行っていた同市の「めぐみの家」(新海絹恵理事長)は小規模ながら手厚い介護をすると評判が高かったが、職員に余裕がなく、平均年齢71歳のNPOが送り迎えを手伝っていた。悲劇はそんな“老老送迎”の中で起きていた。【黒川晋史】 亡くなったのは木更津市の無職、宇田川美知子さん(81)。 関係者によると、宇田川さんは週2~3回デイサービスを利用。7月24日午前8時45分ごろ、送迎車に乗った。車は3列シートのステップワゴンで、送迎人数は宇田川さんら女性2人と男性1人。いつもは助手席に1人、2列目に2人を乗せるが、その日は男性に妻が付き添ったため、男性運転手は夫婦を2列目、宇田川さんを3列目、別