(CNN) 海洋に投棄されたタイヤの中に、ヤドカリが入り込んで脱出できなくなっている――。弘前大学の研究者が行った調査で、そんな「ゴーストフィッシング(幽霊漁業)」の実態を解明した。 餌や隠れ場所を求めてタイヤの内側に入り込んだヤドカリは、内部構造に阻まれて脱出できないまま死んでいた。人間が捨てた漁網などの廃棄物に海洋生物が絡まるこの現象がゴーストフィッシングと呼ばれる。 弘前大学の曽我部篤准教授は、2012年に陸奥湾で行った調査でこの現象に気づいた。陸奥湾沿岸のヨウジウオをモニタリングする過程で、廃タイヤの内側に大量の巻き貝の殻やヤドカリが存在することを発見したという。 曽我部氏はCNNの電子メール取材に応じ、タイヤの中に入り込んだヤドカリは、タイヤの反り返った内部構造のために脱出できなくなり、やがて死んだと思われると指摘。それを自身で証明したかったと述べている。 この調査で見つかったヤ