総務省の家計調査によると、2024年の家計の消費支出に占める食費の割合を示す「エンゲル係数」は28.3%だった。同省によると1981年以来、43年ぶりの高水準で、食品価格の高騰が影響した。

自民党本部が2020~23年に都道府県の党支部連合会に支出した交付金などを共同通信が調べた結果、青森、栃木、千葉、大阪、奈良、大分の6府県連の政治資金収支報告書で計1081万円が不記載となっていたことが2日、分かった。うち大阪府連分が1千万円を占める。ほかに北海道連で540万円、沖縄県連で1万円余りの過少記載があり、不記載と過少記載は8道府県連で計45件(20~22年)あった。 宮城、山形、茨城、埼玉、福井、岡山、大分の7県連では、別団体からの収入としたり、交付金ではなく「その他の収入」にまとめて記載したりするケースが20~23年に172件あった。不記載、過少記載と合わせ内容不備は計14道府県連で217件に上る。 相次ぎ発覚した裏金問題に続き、党組織のずさんな政治資金処理が明らかとなった。自民党は「現在は交付金の齟齬がないよう、さらなる周知徹底を図っている」とした。 自民党本部の収支報告書
大阪高裁の判決後、近畿財務局の元職員赤木俊夫さんの写真を手に取材に応じる妻雅子さん=30日午後、大阪市 夫はなぜ死ななければならなかったのか。自殺した財務省近畿財務局の元職員赤木俊夫さん=当時(54)=の妻雅子さん(53)は、真相を突き止めたい一心で闘い続けてきた。「原判決を取り消す」。30日、大阪高裁の判決言い渡し後、取材に応じた雅子さんは「何のために改ざんを強いられたのか知りたい」と新たな文書の開示に期待を寄せた。 2023年、文書の開示を拒む国の主張を認める一審判決が言い渡された時には落ち込んだという雅子さんは、友人たちの励ましを頼りに自らを奮い立たせてきた。それだけに逆転勝訴は「今まで苦労してきたことが報われた気がした」。俊夫さんの写真を手に報道各社の取材に応じ「喜んでくれていると思う」と亡き夫に語りかけた。 一方で、開示が命じられても「黒塗りがあるかもしれない」と雅子さん。「証拠
新型コロナ禍の観光業支援事業だった「県民割」と「全国旅行支援」の実施状況を会計検査院が調べた結果、観光庁が予算配分する際に都道府県ごとに割り当てた交付金の限度額の算定方法を裏付ける資料が残されていなかったことが29日、分かった。交付規模が妥当だったかどうか事後検証できず、検査院は観光庁に対し予算執行に関する重要資料の適切な保存を求めた。 観光庁が事業の途中に、旅行先で使えるクーポン券を原則として電子にすると変更したため、大量の紙クーポンが廃棄されたことも判明。宿泊業者による実績水増しなどの不正請求が13道府県で計62件(補助金相当額計約3億円)あったことも分かった。観光庁は「今後の旅行振興策は、指摘を踏まえ適正に運用したい」としている。 県民割と全国旅行支援は、政府が実施した「Go To トラベル」の代替策として導入。観光庁が交付金の限度額を設定し、各都道府県が交付を受ける。両事業の財源は
服装、髪形変化で他との違いを 「超時空要塞マクロス 愛・おぼえていますか」キャラクターデザイン美樹本晴彦インタビュー 1984年公開の映画「超時空要塞マクロス 愛・おぼえていますか」の40周年を記念して、4Kリマスター版が映画館で1月25日から上映、ブルーレイディスクも29日に発売され、当時よりも美麗な映像で楽しむことができるようになった。キャラクターデザインを務めた美樹本晴彦に、製作当時や、この40年の画業を振り返ってもらった。 【みきもと・はるひこ】キャラクターデザイナー、イラストレーター、漫画家。東京都出身。「超時空要塞マクロス」の他、「メガゾーン23」「トップをねらえ!」など人気作のキャラクターデザインを多く手掛ける。画業40周年を記念し、今年3月10日にはマクロスシリーズのイラストを集めた画集「MACROSS」を発売する。 【超時空要塞マクロス 愛・おぼえていますか】 1982年
斎藤元彦兵庫県知事の疑惑告発文書問題で、県議会調査特別委員会(百条委)の奥谷謙一委員長は23日、尋問で得られた証言をとりまとめる作業をほぼ終え、事実認定に向けた協議に移ると明らかにした。27日の百条委で調査報告書の試案を示し、議論をさらに重ね結論を公表する方針。2月定例会で採択を目指す。 文書に挙げられたパワハラや贈答品受領など疑惑7項目のうち、行為のどこまでを事実として捉え、職員への叱責をパワハラと認定するかどうかが焦点。これまでの尋問では複数の県職員が叱責場面を目撃したり、深夜にチャットを送り付けられたりしたと証言し、一部は文書内容と重なった。斎藤氏は疑惑を否定し尋問で「記憶がない」と答える場面もあった。 奥谷氏は証言の食い違いを念頭に「百条委としての事実認定を最初にやる。その上でパワハラなどと評価できるか協議を重ねる」と説明。議論しやすい環境づくりのため非公開の協議会設置も検討すると
香川県直島町沖の水中遺跡を調査していた岡山理科大や京都橘大などの調査チームは23日に記者会見し、江戸時代とみられる沈没船や幅広い年代の陶磁器、土器などを確認したと発表した。 遺跡周辺は瀬戸内海の難所で、岡山理科大の山本俊政准教授が1995年ごろ、ダイビング中に偶然発見。「早崎水中遺跡」と名付けられ、98年に潜水調査で沈没船2隻や陶磁器片などが見つかっていた。 調査チームは2023~24年、約25年ぶりに現地を再調査し、98年に確認された2隻とみられる船が海底にあるのを確認。木造の1隻は破片の年代測定で17世紀後半~18世紀後半ごろ(長さ10m以上)、もう1隻は明治―大正時代に瀬戸内海でよく利用された機帆船の可能性が高いことを突き止めた。 さらに詳細に調べたところ、年代は9世紀末ごろ~18世紀と判明。伊万里焼や中国製の白磁、青磁など高級品も含まれていた。 チームの柴田亮岡山大助教(中世考古学
奈良文化財研究所(奈文研、奈良市)を運営する国立文化財機構が、遺跡で出土した木材や木製品の年代を1年単位で特定する年輪年代測定法の基礎データを不開示としたのは違法として、市民団体「日本古代史ネットワーク」(東京)が決定取り消しを求めた訴訟の判決で、東京地裁(岡田幸人裁判長)は23日、一部の開示を命じた。 奈文研は1980年から研究に取り組み、弥生時代を代表する池上曽根遺跡(大阪府)の建物の柱を、保有するデータを使い従来の想定よりも約100年古い紀元前52年と判定した。670年の焼失後に再建されたという法隆寺(奈良県)の五重塔についても、心柱が伐採された年代を594年とするなど妥当性を巡り大きな論争が起きた。 判決後の記者会見で団体側は「信頼性が検証できない状態が是正されるという大きな意義がある。第三者の追検証が可能になる」と強調した。 団体側は、測定の基準となる「暦年標準パターン」の作成に
がん治療で注目を浴びる「がん免疫療法」が効かないタイプのがんでは、がん細胞の異常なミトコンドリアが周辺の免疫細胞に移って“乗っ取り”、働きを阻害していることが分かったと、岡山大などのチームが22日付の英科学誌ネイチャーに発表した。チームの冨樫庸介岡山大教授は「他の病気の病態解明や治療法開発につながる可能性もある」とした。 「免疫チェックポイント阻害薬」などのがん免疫療法では、薬で活性化した免疫細胞が、がんを攻撃し効果を発揮する。京都大の本庶佑特別教授が治療薬開発への道を開いたとして、2018年にノーベル生理学・医学賞を受賞した。一方で全く効かないケースもあり、詳しい理由は分かっていなかった。 ミトコンドリアは、細胞の中でエネルギーを作る役割を持つ器官。がん細胞のミトコンドリアは遺伝子変異していることが知られている。 チームはまず、がん細胞周辺にあるT細胞という免疫細胞について、ミトコンドリ
警察庁は8日、中国系ハッカー集団「MirrorFace(ミラーフェース)」が2019~24年、日本の安全保障や先端技術に関する情報を狙い、210件のサイバー攻撃を実施していたことが判明したと発表した。攻撃対象や手法などから中国政府の関与が疑われると指摘。関係者によると、被害に遭った団体には23年に攻撃を受け情報漏えいがあったと公表した宇宙航空研究開発機構(JAXA)も含まれる。 安全保障に携わる防衛省や外務省などの政府関係者やシンクタンク、政治家、記者、先端技術を有する民間企業などが攻撃を受けた。警察庁のサイバー特別捜査部と全国の警察が捜査した結果、ミラーフェースが使うマルウエア(悪意あるソフト)が、中国の国家安全省とつながりがあるとされるハッカー集団「APT10」のものと類似することが分かった。 中国の関心分野が標的となっているほか、攻撃のタイミングが中国側の勤務時間と重なったり、長期休
【ベルリン共同】オーストリアのファンデアベレン大統領は6日、次期政権樹立に向け、元ナチス党員らが創設し「極右」と称される自由党のキクル党首に組閣を要請した。自由党は昨年9月の総選挙で第1党となっていた。自由党主導で第2党の中道右派、国民党と連立協議に入り「極右」の首相就任と政権発足の公算が大きくなった。 ファンデアベレン氏は当初、自由党主導の政権発足を阻止するため、国民党のネハンマー首相に組閣を要請したが、国民党と中道左派、社会民主党などとの連立協議が決裂。ネハンマー氏は今月4日に首相辞任を表明した。 ファンデアベレン氏は6日にキクル氏と会談した。キクル氏は自由党が連立政権を主導する場合、自身が首相に就任すると主張している。 昨年9月の国民議会(下院)の総選挙で、自由党は難民の受け入れ抑制策や不法移民の国外追放などを掲げ、初めて第1党となったが過半数には届かなかった。親ロシアで反イスラムを
【ワシントン共同】ハリス米副大統領は6日、昨年11月の大統領選で自身が敗北した結果を認定する上下両院合同会議に、副大統領を兼務する上院議長として臨んだ。「不愉快な役回り」(AP通信)だが笑顔も見せ、トランプ次期大統領の支持者らによる4年前の議会襲撃事件で危機に陥った民主主義を守る「神聖な義務」を遂行すると表明。毅然と対応した。 下院本会議場で各州と首都ワシントンの選挙人投票の結果が順次報告された。トランプ氏が勝利した州の結果に共和党議員が、ハリス氏が制した州の結果に民主党議員が大きな拍手を送った。 議会機能が一時喪失した4年前のこの日とは打って変わって円滑に手続きが進み、約30分で終了。トランプ氏について「法の支配を軽視し、大統領にふさわしくない」と批判し続けてきたハリス氏だが、厳粛な面持ちで選挙結果の確定を宣言。共和党のジョンソン下院議長と握手を交わした。 ハリス氏は合同会議終了後に「米
【ワシントン共同】米紙ワシントン・ポストの風刺漫画家アン・テルナエスさんが、同紙オーナーでアマゾン・コム創業者のジェフ・ベゾス氏がトランプ次期大統領にひざまずく様子を描いた作品の掲載を拒否されたことを理由に辞職した。テルナエスさんが5日までにソーシャルメディアで明らかにし「報道の自由にとって危険なことだ」と批判した。 テルナエスさんによると、作品はトランプ氏に取り入るため「トランプ詣で」をする米IT大手企業のトップを批判する内容。ベゾス氏のほか、メタのマーク・ザッカーバーグ最高経営責任者(CEO)らがトランプ氏の像に現金の袋を差し出す場面を描いていた。 テルナエスさんは2008年から同紙で働き、優れた報道をたたえるピュリツァー賞を受賞したこともある。「対象が何であれ、漫画が掲載拒否されたことはこれまでなかった」と説明した。 同紙は昨年11月の大統領選に先立ち、いずれの候補も支持しないと表明
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