今年あたりにノート・パソコンでトップシェアに立つ企業が変わりそうです。転落する企業は米HP社,新たなトップと目されているのが,台湾Acer(宏碁)社です。2009年第3四半期にHP社とAcer社の差は,1%ほどになりました。Acer社の連結売上高は2009年で1.8兆円ほどです。 なぜAcer社が伸びているのか。調べた結果を誤解を恐れずに記すと,Acer社はもうメーカーではありません(詳細は2009年12月28日号に載せました)。 全社で開発担当者が占める割合は,ただでさえ従業員数が少ない(7000人)のに1割未満。2008年度決算に計上した研究開発費は18億円でした。これらの数値は,設計や製造をODM企業に大胆に任せている実態がよく表われています。 では,経営資源を販売に集中投下しているのかというと,さにあらず。全世界で7000人しかいないので,地道な売り場づくりなんてできません。Ace
正直,あまり気の進まない出張でした。東大阪の中小企業が作った人工衛星として名高い「まいど1号(SOHLA-1)」を取材するための大阪出張です。日経エレクトロニクス2009年5月18日号では,「1社に1台,人工衛星」と題して100kg以下の超小型衛星がエレクトロニクス業界に与えるインパクトについて特集しました。まいど1号は日本の超小型衛星の中でも特に有名な衛星です。私自身,以前に書いたNEブログ「日本の小型衛星ブームは本物か」で取り上げました。この特集で,まいど1号を外すわけにはいきません。 何しろ,中小企業が力を合わせて作り上げた衛星です。マスコミも「中小企業の希望の星」「ものづくり日本の底力」といったトーンで報道しています。普通なら取材の前に憂鬱になる理由はありません。でも,どうも話が違うようなのです。 今回の人工衛星特集では,30件程度の取材を行いました。取材の中で,まいど1号の名前が
「最初はiPhone用のアプリケーションを提供しますけど,今後は携帯機器自体を開発したいと思っています」。大学で哲学を専攻したという異色の経歴を持つ彼は,真剣な眼差しでこう言いました。 彼とは,頓智・(とんちどっと,と読む)という変わった名前のベンチャー企業を経営する社長の井口尊仁氏です。既にご存知の方も多いと思いますが,頓智・が開発している「セカイカメラ」というiPhone向けアプリケーションは,2008年9月に開催された「TechCrunch 50」(米IT系情報サイトTechCrunch主催)というカンファレンスで大きな話題となり,一躍メディアやインターネットのコミュニティで注目の的になりました。つい先日は,フランス・パリで開催された国際フォーラム「世界を変えるインターネット技術10」で,10選の一つに選ばれています。 アプリケーションの正式公開はまだだというのに・・・。 セカイカ
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