大阪市旭区の淀川河川敷で昨年2月、江口時斗さん=当時(16)=が暴行を受けて殺害された事件で、殺人罪に問われた主犯格の少年(17)の公判が4日、大阪地裁(中川博之裁判長)で開かれ、閉廷後に江口さんの親類の男性が、被告人席に座っていた少年の後頭部を傍聴席からさく越しにけるトラブルがあった。少年にけがはなかった。 地裁によると、男性はこの日、江口さんの母親ら数人と一緒に公判を傍聴。少年は一貫して殺意を否認しており、審理中、男性と同席していた親類の女性が少年に向かって「殺しとるやないけ」などと大声を上げ、中川裁判長から注意される場面があった。男性は閉廷後、罵声(ばせい)を浴びせながら少年をけり、他の傍聴人らから制止されたという。 地裁は「閉廷後とはいえ、法廷内のことなので厳格に対応したい」としており、刑事告発も検討する。 この日は検察側が少年に懲役5年以上10年以下の不定期刑を求刑、結審した。判