昨年12月15日に出版されるや100万部の大ベストセラーとなった、水嶋ヒロの処女小説『KAGEROU』。今となっては「そんな本あったっけ?」というのが正直な印象かもしれないこの小説だが、週刊ポストがその内幕を暴露する記事を掲載する直前、編集部にある人物が連絡を入れてきた。彼は「水嶋ヒロと絢香の世話役」と名乗っていた。そしてこう告げた。 「どんな記事になるんでしょう?」 「色々なカラミがあるので、ここはひとつ穏便に」 今思えば、このやりとりが、水嶋ヒロ(27)の「第5回ポプラ社小説大賞」受賞の裏事情を端的に表わしていた――。 昨年9月に突如芸能界引退を発表した水嶋は、そのわずか1か月後、作家として“華麗なる転身”を果たした。本名の齋藤智宏から1文字削ったペンネーム「齋藤智」でこっそりと同小説大賞に応募し、1285もの応募作のなかから見事に大賞を勝ち取った、とされた。 主催のポプラ社も「書き手