東京ガスは合計30万kWのガスエンジン発電所の新設・取得に踏み出した。30万kWは同社が保有する火力発電所の約1割に相当する。ガスエンジンを選んだ理由を探ると、電力市場価格の高騰、再エネ拡大時代に適合する特長が見えてきた。前後編の2回にわたり、ガスエンジン発電の特徴を解説する。 火力電源の1割をガスエンジンに ガスエンジンとは、天然ガスなど気体燃料で作動するレシプロエンジンのことを指す。自動車の心臓部である、あのガソリンエンジン・ディーゼルエンジンとほぼ同じ構造の内燃機関だ。 東京ガスはそのガスエンジンの発電所を、千葉県袖ケ浦市の発電所跡地に新設する。燃料は天然ガスで発電出力は約10万kW。舶用・エネルギー機器大手、フィンランドのバルチラの1万kWのエンジンを10台程度採用し、2024年度中の稼働を予定している。 それだけではない。東京ガスは、川崎重工業のガスエンジンを採用した既設発電所で
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