池尾和人氏が、ここの記事で、サービス業への転換が進まない問題と、その解決策として、医療・介護に代表される福祉の自由化(及び価格引き上げ)を提案しておられますが、私としては、福祉がこの国の中核産業となることに不安を覚えるものの、適正価格の評価という論点では同意いたします。また、そういった提案は政府・民主党の政策方針とも一致し、世の流れに逆らったものでもないと思います。 しかし、当然ですが、それには財源が必要です。基本的に医療や介護といったものは、全員が必要とするのではなく、主に老人ですが、老人の中でも必要とする人とそうでない人に分かれます。そういった中で、価格の適正化と、バウチャー給付を充実させれば、高福祉高負担の「福祉社会主義」への傾倒が強まるのは必然ではないかと思います。 「福祉社会主義」が良いか悪いかの評価は後生に譲るとして、北欧・東欧の福祉社会主義国が高福祉の実現と、低貧困率を実現し