イギリスでは、3月24日から、新型コロナウイルスの感染拡大を阻止するため、食品や生活必需品以外のものを売る店舗は一律休業となった。書店も例外ではない。今年1月にはブックセラーズ・アソシエーション(全国書店協会、BA)が、2019年まで過去3年連続でイギリス国内の独立系書店の数が増えたことを報じたばかりだった。盛り返しを見せていた業界にとって、大きな痛手となっている。 一方で、イギリスの国民保険サービス(NHS)は、家にいる間、精神の健康を保つことが大切だと国民に呼びかけている。読書は、NHSが勧める活動の一例だ。 この機会に本を読みたいと思っている潜在的な読者をいかに発掘し、アマゾンではなく書店で買ってもらうにはどうすれば良いか。それが、出版業界、書店業界の緊急課題となっている。 BAは、書店向けのヘルプラインを特設するとともに、各書店にさしあたってオンライン販売に力を入れるよう勧めている