東京・新宿区の劇場で行われた舞台公演の出演者や客など30人が、新型コロナウイルスに感染しましたが、主催者は、体調不良を訴えた出演者の1人について、業界団体のガイドラインで自宅待機の目安としている37度5分を下回っていたほか、抗体検査では陰性だったことから出演したと説明しています。 これについて、日本医師会の有識者会議のメンバーで、抗体検査に詳しい横浜市立大学の石川義弘副学長は、抗体検査は過去に感染したことがあるかどうか調べるもので、陰性になっても、現時点でウイルスに感染していないことを示す、いわば「陰性証明」のように使うことはできないと強調します。 石川副学長は、「ウイルスに感染してから体内に抗体ができるまでには時間がかかる。抗体検査で陰性でも、検査の時点で抗体がないことを示すだけで、ウイルスに感染していないと証明することはできない。感染していない『お墨付き』のように、誤ってとらえてしまう