わたしはこれまで「朗読」の著作権のあり方に疑問を持ってきた。それで個人的に、ある解釈にもとづいてよみを公開する実践を続けてきた。その成果があったか、7月7日にスタートしたNIFTYの「ポッドキャスティングジュース」で「Blog表現よみ作品集」が紹介された。ところが、即日紹介が中止となった。そのとき、わたしは著作権について根本的に考えてみようと思った。 これから何回つづくか分からないがこの問題について書きたい。わたしが参考にするのは、福井健策『著作権とは何か―文化と創造のゆくえ』(2005.5.25集英社新書)である。すばらしい本だ。既成の法律の解釈を振り回すのではなく、社会の発展という一つの理想のもとで著作権の問題を検討している。わたしが示唆されたことがたくさんある。この本を片手に「朗読」と著作権について、わたしの考えを論ずることができそうである。 ●「朗読」の著作権問題とは? 現在、「朗