組織に属すれば、評価や査定からは逃れられない。戦艦大和も例外ではなく、日本海軍の「査定」対象だった。 1944年10月のレイテ沖海戦。大和の同型艦、武蔵が沈没するなど連合艦隊が壊滅的被害を受けた戦いだが、驚いたことに、ここでの大和の査定は全艦中最も働いた「功績抜群艦」だった。 海軍は乗組員の論功行賞に反映させるため、各艦に点数をつけていた。空母や戦艦を沈めれば50点、巡洋艦なら30点といった具合だ。資料によれば、レイテ沖海戦で大和は空母など3隻を撃沈するといった戦果を挙げたとして、216点を稼ぎ出した。