今週のニューズウィーク日本版の特集は、海外のメディアが日本の「右傾化」を騒ぎ立てている原因を論じている。先日のNYタイムズもそうだし、Economistも「安倍晋三首相が指名した恐ろしいまでに右傾的な内閣は、この地域にとって悪い兆しだ」という。 私もきのうNoah Smithに「なんでこういう変な噂が流れているのか」と質問したら、彼は「渋谷の街宣車が原因じゃないの」と言っていたが、ニューズウィークの答は「中韓が激しく反日宣伝をしているのに、日本の外務省が誤解を解く努力をしないから」。 私もそう思う。欧米人はアジアの細かい事情は知らないが、日本軍がアジアを侵略したことぐらいは知っているから、中韓が「日本は右傾化した」と騒ぐと、それを信じてしまう。これはカーネマンのいう利用可能性バイアスだ。 そういう誤解の典型が、この特集号にも出ている冷泉彰彦氏のコラムだ。彼は「私は池田信夫氏が様々な史料を参