おいしさの人類史:人類初のひと噛みから「うまみ革命」まで マッケイド氏はサイエンスライター、“味覚”5億年の壮大な歴史。(2016) 味覚は個人差が著しい 人間の味覚認知に大きな幅があるということは、五感の中で味覚をユニークな存在にしている。視覚、聴覚、触覚、および嗅覚の個人差はごくわずかだ。とどのつまり、生き延びるためには、みな多かれ少なかれ、同じような感覚世界で暮らしてこなければならなかったはずだ。・・・それ(味覚)は常に多くの感覚世界を包含してきた。このことは、わたしたちが苦味と呼ぶ味覚に、とりわけよく当てはまる。(59ページ) 苦味は不思議な存在 苦味は、他の風味と組み合わせると美味になる。(苦味に耐性のある人にとっては、だが)。その苦味がなくなったら、食物から楽しい刺激が一つ消えてしまうことになるだろう。ブロッコリーとそのアブラナ科の仲間、カリフラワー、芽キャベツ、ケール、大根な