来夏の参院選と同時に衆院選を行う「ダブル選」の可能性も強まってくる。 仮に野党が参院選での協力を目指すとしても、候補者調整は簡単ではない。295ある衆院小選挙区の調整は、さらに難しい。野党の衆院選の準備が整う前に、来年ダブル選に踏み切れば、野党は「参院選で協力、衆院選で互いに争う」という分断の構図が生まれる。 もともと自民党内にはダブル選を望む声がある。1986年に圧勝した「成功体験」があるほか、2017年4月の消費税率10%への引き上げ後は、当面、衆院選に踏み切りにくく、18年まで衆院選を先送りすると、「追い込まれ解散」の可能性が出てくるからだ。自民党関係者は「この内閣は、選挙に勝てると思えば、何でもする」と語り、ダブル選も十分あり得るとの見方を示している。