自動運転車は交通事故を最大90%程度減らせるとはいうものの、すべての事故を防げるわけではない。トロッコ問題と同じように、ドライバーの命を優先すべきか、車の先にいる歩行者の命を優先べきかという二択しかないとき、自動運転車はこの難しい判断を瞬時に下す必要性に迫られる。この議題に対して米国で実施された調査によれば、調査対象者の多くが歩行者の命を救うために搭乗者の命を犠牲にするよう自動運転車をプログラミングすることに賛成と回答したという(ニュースイッチ、Science、Slashdot)。 ただ、一方でこのようにプログラミングされた車に自分が実際に乗ることにはためらいがあるという。さらに、回答者の多くは自動運転車側の自己犠牲を義務化するような法制度には反対で、そのような規制が導入されるのであれば、自動運転車はあまり買いたくないと考えている。倫理的な観点から自動運転車のプログラム開発の難しさが改めて